2021年9月12日(日)日経新聞朝刊2ページ総合1

 

アメリカで、たとえ、妊娠が性的暴行や近親相姦で、本人が望まない妊娠だったとしても、中絶を認めないという判決が出た。

共和党の影響の強いテキサス州での話である。

州の色により、共和党の思想に近い判事が選ばれて、このような結果となった。

中絶を認めない理由は、キリスト教では中絶を認めないからだ。

アフガニスタンでは、イスラム教の教義により女性の服装が制限されたり、仕事に就くことも制限されている。

女性の権利を制限する宗教は多い。

結局これだけ、男女平等が叫ばれている現代においても、宗教による影響はまぬがれないのだろうか?

他の宗教の違いを認めるか、違いを認めずに、男女の平等を貫くかの話である。

それを考えると、日本はすごい国である。

神社も寺も教会もなんでも、訪れられる。

遠藤周作の「沈黙」という小説の中で、日本には宗教が根付かないとキリスト教の神父が言っていた。

日本がいいとこどりをする、心が自由な人々の国だと、私は良い受けとめ方をしている。