全てを孕むこの混沌に在り掬い取れる一握りの今
そのひと握りひと握りを喰らい味わい続ける枝の先
なにを掬おうと
なにを喰らおうと
一より伸びる無数の枝の先の一事象
なにを味わおうと
なにを吐き出そうと
一より伸びる無数の枝の先の一事象
どの枝の先を羨もうと
どの枝の先を蔑もうと
一より伸びる無数の枝の先の一事象
どんなに光を放とうと
どこまで闇に落ちようと
一より伸びる無数の枝の先の一事象
一を離れんとして伸びゆくのか
一に戻らんとして削ぎゆくのか
なんの一つも枷が無い
なんの一つも理が無い
なんの一つも意味が無い
ただただ一が一として在らんとする為
ただただ一が澱みなく一で在り続ける為
ただただ一が一とは何かを知る為に
全てを孕むこの混沌という”ひとつ”が
一となり二とは何かを求める物語
ただただそれだけの物語