図3は、形成・確立計画に記載されたDMOの収入規模の分布です。156件の集計対象DMOのうち、5000万円以下が32件、5000万円超~1億円以下が41件、1億円超~3億円以下が48件と、この3つのカテゴリーで全体のDMOの約78%を占めています。

 なお形成・確立計画では、収入と支出について、これまでの実績値と、今後3年間の計画値を記載することとされています。この際に、DMOごとに形成・確立計画が作成された時期が異なるために、直近の実績値の年度が必ずしもそろっていません。しかし計画値はあくまでも未実現のものですので、収入額については、多少対象年度がばらついても、実績値で見るのが適切と判断しました。DMOによっては、実績値と計画値が明確に示されていないものもありましたが、その場合には、周辺情報から「これが直近の実績値ではないか」と推定したものもあります。

 実際には平成29年度または30年度の数値が多いです。また数は少ないですが、それよりも古い年度のデータのものもあります。しかし全体的な傾向を見るのには大きな問題はないと思います。

 今後、形成・確立計画の公開にあたっては、その提出日を明示するとともに、特に数値の部分については、実績値と計画値の区分を明確にする等、記載内容について統一性を高めていただくことも、状況のより正確な把握等のためには有効と思います。

 

図3 登録DMOの収入分布

(注)2020年6月時点の登録DMO162件のうち形成。確立計画が公開されている156件の資料を基に作成(以下同じ)。

 

 DMOのタイプ別に、各収入階層のDMOの数を表3に示します。いずれのDMO類型でも、すべての収入階層にDMOが分布しており、様々な収入規模のDMOがあることがわかります。ただし、広域連携DMO,地域連携DMO,地域DMOの順に、やや収入規模が小さい階層に集中していく傾向も見て取れます。他方、収入規模が10億円以上の大規模なDMOも、広域連携DMOに2件、地域連携DMOに3件、地域DMOに1件と、すべてのタイプのDMOにあるようです。

 

表3 登録DMOのタイプ別の収入分布

 

 

 表4に示すように、156のDMOの収入をすべて合計すると、全体で417億円となります。156で割ると、1DMOあたりの平均収入額は2.7億円になります。

 これをDMOの種類別に見ると、広域連携DMOの平均収入が約8.6億円と特に大きくなっています。しかし職員数のところでも示したように、10の広域連携DMOの中で、(一財)沖縄観光コンベンションは突出して収入規模も大きく、ここだけで、広域連携DMOの収入合計額85.7億円のうち52.5億円を占めています。このため、大きな傾向を見るために、仮に広域連携DMOについては、(一財)沖縄観光コンベンションを除外して集計すると、9件のDMOで収入合計額は33.2億円ですので、平均収入は3.7億円となります。

 この数字を並べて見ると、広域連携DMO(沖縄を除く),地域連携DMO,地域DMOで、平均収入は順に、3.7億円、2.7億円、1.8億円となり、ちょうど1億円ずつ小さくなっています。

表4 登録DMOのタイプ別平均収入