歯車
歯車がどこかで狂いだした
心臓の奥の銀色の小さな歯車が
細工が分からないから
直すことが出来ない
一本の線の両端は
また誰かを信じたい
もう誰も信じたくない
それを結わいて輪にしてしまうから
話はもっと厄介だ
自分を指す矢印はいつでも不愉快で
誰も信じてはいないから
自分すら信じていないから
それらをまとめて束にして
埋めたそばから蘇る
自信家は絶えず向日葵の如く輝き
魅力的だが非情
自信のない者には選択権を与えない
選ぶのはいつも自信家の側
勝つと宣言した者が
始まる前から勝っている
歯車がどこかで狂いだした
心臓の奥の銀色の小さな歯車が
どう作動するのかまだ知らないから
このまま軋む音を聞いて眠る