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たろうさんの8番線(針金)
たろうさんが18歳になるまで
住んでいた掘っ立て小屋の
屋根を台風から守っていたのは
8番線でした
父が地面に杭を打ち8番線で
屋根を押さえていたのです
伊勢湾台風の時に
近所の農家の納屋が
飛ばされても持ちこたえました
お父さんとたろうさんは
戸を必死に押さえていたのです
母と姉や妹は近所のに
避難してました
その家も今はありません
中央高速が走ってます
いつも其処を通るたびに
この下が家だったと思いながら
走っています
あの8番線は
心の中に生きています
たろうさんの家の物置に
新しい8番線があります
静かに眠ってます
出番がなくてもいいよね
たろうさんのこころの8番線は
いつでも 皆さんと繋がっていますよ
あなたの心が飛ばされそうな時に
「助っ人に伺います」
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