昔書いていた詩 (202) 「時間」 | たろうくん(清水太郎)のブログ

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八王子の夕焼けの里でniftyの「清水中世史研究所」(八王子地域の中世の郷土史)とYahooで「清水太郎の部屋」として詩を書いてます。

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    時間
 
 失業者の名札をぶら下げた
 僕は時をもてあまし
 地軸の両端を挟み込むように
 時間を絞ってみる
 
 僕の頭の中には
 時が数本の銅線の束で
 張りめぐらされている
 
 誰かが時計のネジを巻いても
 映画のワンシーンのように
 ああ 時が潮解する中に
 僕は立ち止っているらしい
 
 座布団の上で居眠りをする
 老人の体内時計が時を失うように
 誰かが叫ぶ
 「時を逆転してくれ 返してくれ」
 
 僕は成す術もなく
 記憶の水平線を眺めながら
 砂時計をひっくり返してみる