清水太郎の部屋のブログにアクセスありがとうございます。これからも宜しくお願いします。八王子の朝は涼しくなりました。
時間
失業者の名札をぶら下げた
僕は時をもてあまし
地軸の両端を挟み込むように
時間を絞ってみる
僕の頭の中には
時が数本の銅線の束で
張りめぐらされている
誰かが時計のネジを巻いても
映画のワンシーンのように
ああ 時が潮解する中に
僕は立ち止っているらしい
座布団の上で居眠りをする
老人の体内時計が時を失うように
誰かが叫ぶ
「時を逆転してくれ 返してくれ」
僕は成す術もなく
記憶の水平線を眺めながら
砂時計をひっくり返してみる