昔書いていた詩(169) 「スパイ」 「冬の日」 | たろうくん(清水太郎)のブログ

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八王子の夕焼けの里でniftyの「清水中世史研究所」(八王子地域の中世の郷土史)とYahooで「清水太郎の部屋」として詩を書いてます。

  スパイ
 
 僕は夢の中で
 スパイになった
 僕はピストルで撃たれて傷つく
 
 その頃 娘は眠りながら
 高熱にうなされていた
 かわいい唇がかすかに乾いてる
 
 妻がかかりっきりで看病をした
 朝少し娘の体温が下がった
 僕も妻もようやく安心する
 
 娘は元気になるともう起き上がって
 自分勝手な事を言い始める
 ああ これで天才とは
 さようならだと思った
 
 
    冬の日
 
 ヒヨドリが啼いて
 冬の空に向かって
 赤い椿の花が咲く
 
 電柱が立っている
 風が吹いて
 電線が泣く
 
 北側の日陰の雪が
 季節の中で
 立ち往生している
 
 キーコ キーコと
 ブランコがゆれて
 少女の心も
 揺れている