「中古住宅を購入したのでリフォームの相談にのってほしい」と連絡をいただきました。
お客さまとの出会いは、今年4月の完成見学会。近くを通りかかったのでと寄ってくださいました。完成した建物をことのほか気に入っていただいたのがご縁です。
お客さまはとても穏やかなご夫妻。昨年末に土地 約500坪、建物 築25年約50坪、土蔵・納屋付きの物件を購入されたそうで、東京からこの地に移住し、リフォームをして夫婦二人「終の棲家として暮らそう」という計画なのだとか。
それはいいネ!と、早速スタッフを伴って現地におじゃましました。場所は、日本有数の棚田のある土地。なんとものどかな景色が広がります。
ご夫婦のご要望を伺うと、
①棚田の景観を大切にして、遠くの川や田畑・山々を一望できるように開口部とデッキを整備したい。
②水回り、バリアフリー、耐震の改修と居室の模様替えをしたい。
③冬あたたかく、夏涼しく。住み心地がよく、利便性を良くしたい。
④経済的な配慮もしたい。
ということ。
ご要望を受けて、早速建物をひとまわり。構造や設備、仕様、コストバランス、資産価値の向上、将来想定されることなどを含めて調査しました。
結果、①②③のご要望については、大規模な工事にはなるものの実現可能。
ただ、これから年齢を重ねるご夫婦にとって、道路から建物へのアプローチは不便で不満を残すものになりそうだということが懸念されました。また、費用対効果や資産価値を考えると、この建物にお金をかけて手を入れること自体、再考された方がよいのでは・・・との判断になり、いたたまれない気持ちでいっぱいでしたが、率直に結果を申し上げました。
他業者からは“○○万円で可能”と提案を受けたそうで、私たちの予想もしない回答には、さすがにご夫婦もとまどっておられました。私たちのスタンスとしては、単にいわれたとおりに工事をこなすのではなく、総合的に判断して最終的にお客さまに喜んでいただきたいのです。せっかく声をかけていただいたのにハギレの悪いお答えしかできずに恐縮でしたが、なんとかいい方向に解決できる方法はないものか、と帰りの車内でスタッフと思案しながら帰路につきました。
いつも思うのですが、土地・建物を購入される前に相談していただければ、全くちがった選択・結果もあったかもしれません。
土地を売る方は土地には詳しいものです。私たちは建築が専門ですから、建物はもちろん、土地と建物の相性にも詳しいわけです。土地・建物の購入を目前にされておられる方は、遠慮せず、購入前に一声かけてください。必ず目からウロコのアドバイスをさしあげられると思いますので。お待ちしております。
