ムスメのガル子が日本の高校に通い始めて1年が経つ。

 

色々あり、その度乗り越え、解決法を自分で模索してきたのだが、どうしても腑に落ちない時にだけ、ラインのメッセージが届く。

 

サラハというアプリをご存知だろうか。

匿名で相手にメッセージが送られるのだが、そのメッセージは登録している友人たちも見れる。誰が送ったのかは分からないが、そのページに訪れた人の足跡は残るので、この中のだれか、という特定はできる。

 

アメリカにいるとき、このアプリは伝えたかったのにできなかったから言うね、で使われることが多かった。例えば、「今日のペプラリー(学校での集会)でのチアの演技、すごくよかったよ」とか、「ハーフタイムショーのガル子のダンス、最高!」とかとか。ちょっと照れるやん、的な内容が目白押しだったのだ。

 

 

しかし、これが日本の高校に入ったとたん、「ブス」「クソ」「アメリカ帰れ」に変わり、ガル子は、「なぜ、わざわざ人を落とすことを伝えてくるのかわからない」と。「サラハの使い方が違い過ぎて怖い」と彼女はこのアプリをほぼ使わなくなった。

 

 

先日、届いたラインには、登校してすぐ「今日の顔、死んでる」とか「今の顔やばかった」「顔ひどいな」とか、なぜそんなに人の顔をいじってくるのか・・・。その度愛想笑いして返さないといけないのが、本当にしんどい、と書かれていた。

 

 

私はオカンになって、海外に長く住むようになり、周りが本当に褒めることが上手であり、つまり、自分が本当に褒めるのが下手であることを痛感し、だから褒めることが日常にある人たちを尊敬するし、思いがけず褒められた時のふわっと嬉しくなる感情も知った。

 

そうして、未だだいぶぎこちないのだが、四十を過ぎて、褒め女を始めてみた。いつまでたってもビギナーレベル。照れんねんな、褒めてる最中に。

 

 

だから、ガル子よ、顔クソだな、と言われたら、そう?と言い、その後に、でもアナタのピアス、かわいいね、って返したらどうだ?

 

 

言われて凹む、凹んでその人や習慣を否定してもしょうがない。せっかく、オカンがなかなか習得できない、「褒め女」をすでにものにしているのだからこそ、率先して褒めればいいのだ。

 

 

そんなガル子

春休みで間もなく戻ってきます!

 

 

 


16の高校生も未完成だが、四十路のオカンだって、まだまだ未完成。