海外で体調を崩すもんやない。


タイであろうが、アメリカであろうが、当たり前だが身寄りはいない。体調を崩しても、夜子供を預けたり、代わりに食事を作ってもらったりとお願いもできない。職種にもよるだろうが、多くの場合、旦那たるもん、電話したところで、「えっ.......」と一瞬のためらいの音を漏らし、出来るだけ早く帰るようにすると言ってくれるも、もうそのためらい音でがっかりする。


結局、頭が痛かろうが、熱を出そうが、自分が台所に立たなければ、子供たちが夕飯にはありつけない。


そう、駐妻の辛いところは、さっと近くのスーパーで日本人好みのお惣菜というものが買えない、ということだ。そない「最高に旨い!」というわけではなかった日本の近所のスーパーのお惣菜でさえ、どれだけ助けられていたのか、駐妻になると痛感するところだ。


先週は絶不調だった。お稲荷さんが食べたい。それ食べたら、元気になれそうや、そう思った。ほやけどコンビニにもお稲荷さん売ってない。一番近くて一つ先の市の日系スーパー。


それでも出来たお稲荷さんやなくて、手作りの少し柔らかめで、おあげさんを口に含んだときに、少しあふれる煮含めたお出汁のお稲荷さんがどーしても食べたかった。しゃぁないから、おあげさん、買いに行き作ることにした。


台所に立ち、なぜ売ってたお稲荷さんを買わなかったのかと、何度も後悔した。


それでも出来上がったお稲荷さんをひと口食べたときには、もうこれで治ると思った。


駐妻、欲しいものが手に入らなければ、似たような食材でもいいから、意地でも作る。これは定説だ。


そして数日後、また具合が悪くなった。地元スーパーに果物を買いに行った。お茶のコーナーにGreen tea+ 昆布茶と言うものを見つけた。欲しい。めっさ、欲しい。


家に帰ってすぐに湯をわかし、ティーバッグを開けてお湯を注ぐ。なんや、すーっとするニオイがする。昆布茶やのに。ひと口飲む。やっぱり、めっちゃすーっとしよる。


パッケージ横のちっこい文字を読んでみた。


昆布茶をより飲みやすくするために、ペパーミントにパッションフルーツ、レモングラスをプラスしました、と。


余計、飲みにくいわーー!


昆布の香り全然せーへん。


期待していた分、落胆ぶり半端ない。なんとなしに冷蔵庫を開けると、梅干しが目に入った。ひと口、口に含む。胃が喜び騒ぎ出す。


飲みかけの昆布茶見ながら、ふと思った。そもそもこの昆布茶、ホンマに昆布茶なんやろうか。Kombuchaという書き方もあやしい。ネットで調べてみることにした。


おいおいおい、この昆布茶、「紅茶きのこ」ゆう意味らしいやないか。


内臓のデトックス、抗酸化作用、美容にいい発酵飲料らしく、今アメリカで売り上げをめきめき伸ばしている飲み物やと書いてある。ほら、昆布、全然関係あらへんやん。紛らわしいにもほどがある。


ただ、何度も言うが、私はほんまの方の昆布茶が飲みたかった。

体調を崩したときに欲しくなるものが日本にいる時とは違う。日本にいる時には見向きもしなかった昆布茶たち。一時帰国の際に購入してきたいと思う。






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アップ結局、お稲荷さん同様、昆布茶もだし昆布で作ることにした。しゃぁねぇ。ポチっとありがとう。