奥の和室に、姉と姉の夫の棺が安置されていた。

ネクタイを緩めながら、僕は祭壇の前に座った。

考えてみたら、姉の夫には会った事は一度も無い。結婚の話もエジプトで事後連絡だったわけで・・・

「はじめまして・・・修平です」

線香に火をつけながら、姉の夫の遺影に挨拶をしてみた。

「ただいま・・・」

姉の遺影をみた。

遺影の写真は誰が選んだのか・・・。幸せそうに見えた。

「幸せだったのかな」

・・・幸せだったのか? 真美ちゃん。

一人子供に恵まれても、あんな小生意気なガキ二人の親として5年間も暮らしてきたのか?



時間は、もうすぐ6時になる。

早く着替えを済ませないと・・・ 通夜が始まる。