ゼークラフトのブログ

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2012年10月起動の演劇ユニットSehkraftのブログ。公演情報や稽古の記録を載せていきます。

2013年、新作の公演情報

Sehkraft公演 『Glitch グリッチ』

~あらすじ~

原因不明の時間ループ現象に巻き込まれた一人の男。
AM11:55からPM12:55の間の一時間を何度も繰り返す。
繰り返される時間の記憶を持つのは男だけ。
絶望と行き詰まりと共に、行っては戻され行っては戻される。
先の見えない一時間一時間一時間。
また一時間。
また又一時間。
新一時間。
ニュー一時間。



会場 文学座新モリヤビル1F
住所 160-0016 東京都新宿区信濃町10

JR信濃町駅から徒歩5分。
東京メトロ丸の内線 四谷三丁目駅から徒歩9分。

日時
2013年8月
15日(木)      19:00
16日(金)14:00、19:00
17日(土)14:00、19:00
18日(日)14:00

チケット料金 予約・当日2500円(一般)、1500円(学生) 全席自由
学生は観劇当日、要学生証。

予約開始 7月16日(火)

チケット予約・お問い合わせ
文学座企画事業部 TEL 03-3351-7265 (日曜・祝日を除く11:00~17:00)

作・演出 所 奏

出演
上川路啓志
下池沙知
藤側宏大
牧野紗也子
細貝光司
福田絵里
田中宏樹


企画・製作 Sehkraft (ゼークラフト)
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大変ご無沙汰しております。記事の更新がなくて申し訳なく思っております。
気が付けば、前回の公演から約一年が過ぎようとしています。
みなさまにおかれましては、気候の急激な変化や暑さに体調を崩されたりはしておりませんでしょうか。

さて、公演のお知らせです。といってもSehkraftでの公演ではないのですが。

所奏の所属する劇団文学座ではいま、シェイクスピア祭という企画が進行しております。
シェイクスピア生誕450年を記念、というか、それにかこつけて一年間シェイクスピア作品を上演しまくろうという企画です。
本公演やアトリエ公演はもとより、リーディング連続上演と銘打って、毎月シェイクスピア作品を上演しております、していきます。

その一環で七月に所が『夏の夜の夢』を演出することになりました。
翻訳は福田恆存。

リーディング公演ではありますが、もう普通に芝居をやります。
演出自体は全然ふつうではないのですけれど。意欲的かつ、異端の公演を目指して稽古の最中です。
お時間ございましたら、ぜひぜひぜひ。

文学座シェイクスピア祭 連続リーディング公演
夏のシリーズ
『夏の夜の夢』
訳 福田恆存
演出 所奏

・公演日時
7月
 9日(水)19:30
11日(金)19:30
12日(土)14:00
10日は公演がありません。

・場所
文学座新モリヤビル1F

・住所
東京都新宿信濃町10

・キャスト
関 輝雄
細貝光司
西岡野人
宮澤和之
小川哲也
山本郁子
松山愛佳
伊藤安那
前東美菜子

・スタッフ
照明 中山奈美
音響 丸田裕也
制作 頼経明子、松岡依都美
舞台監督 陳彦君

・料金
1000円 全席自由 予約・当日共

・ご予約、お問合せ
文学座 03-3351-7265
11:00~17:00 日祝除く

・主催 シェイクスピア祭実行委員会

・協力 文学座企画事業部


実は本番直前なんです。すいません、告知が遅くて。

写真は約一か月前の読み合わせの時に撮った集合写真です。
キャストと演出。
写真を撮ってくれたのがキャストの宮澤君。

今年の八月に公演した『Glitch グリッチ』の劇評が、今月発売のテアトロ11月号に掲載されています。
巻頭の「今月選んだベストスリー」のコーナーで渡辺保さんが劇評を書いてくださいました。
公演規模の小さな公演だったので、こうして劇評が載せていただいたのは非常にうれしいです。

これに慢心することなく、とっとと次回作を書きたいと思います。
『Glitch グリッチ』元ネタ、その2です。

円城塔の「ガベージコレクション」。『後藤さんのこと』所収。早川書房。

どの小説もあらすじを書くのが非常に困難な円城塔作品。
短編のあらすじを書くのに、同じ量の文章が必要なんじゃないかと思うくらい訳が分かりません。
「ガベージコレクション」もその例にもれず、意味不明な小説です。
一応要約してみますと、次のような話になるのではないかと思います。
語り手の友人がチェスをしていて、ある盤面から初期配置に戻っていくと、時間を逆に進む女が現れる。
はたしてこれが正しいあらすじか、自分でもよく分かりません。

この「時間を逆に進む女」に着想を得て、倉持あやのという登場人物を書いてみました。
倉持の住む次元では時間の流れが我々のような線ではなくて、平面になっているという設定です。
左から右に進む数直線x軸に、下から上に進む数直線y軸を垂直に交差させる。その交点をゼロとして、左がマイナス、右がプラス、下がマイナス、上がプラス。
プラスとマイナスの組み合わせで四つのエリアができる。
倉持の次元の住人はその四つのエリアを、例えば時計回りに回ったり、左回りに回ったりする。
ので、誰かの過去は別の誰かにとって未来になる。また、おなじ過去へ戻ってきたりする。

あやのの喋り方が現在形と過去形と仮定が組み合わさるのは、現在過去未来のどの時点の人にも伝わるようになっているからです。
この時制の問題はダグラス・アダムスの『宇宙の果てのレストラン』(河出文庫)からきてます。『銀河ヒッチハイクガイド』シリーズの第二巻です。
タイムトラベルで一番の問題は文章上の時制表現だ、というようなことが書いてあります。タイムパラドックスなんかより時制表現の方が重大な問題だということです、たしか。これにはおおいに笑いました。

どっちの設定も、主人公の富岡が同じ時間を繰り返す原因をつきとめたり、解決したりはしません。
しかし、時間SFに関するエピソードとして取り入れたら面白いだろうなと思ったのでした。
先日はSehkraft公演『Glitch グリッチ』にお越しいただき誠にありがとうございました。
評判も上々のようで大変うれしく思います。

蛇足かと思いますが、本公演の元になった小説を紹介したいと思います。

まずは「12:01 PM」。リチャード・A・ルポフ著。『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』所収。早川書房。
初出は1973年ですから、ちょうど40年前の小説になります。40年経った今読んでも面白いのですから本物ですね。

ニューヨーク、マンハッタンに努める男が12:01から13:01の一時間を何度も繰り返す話です。
繰り返しの記憶を持つのは男だけで、何度も繰り返すうちに時間ループから抜け出す糸口を見つけ出します。
そしてあっと驚く結末。

あらすじを書くとこんなに短い。

いうまでもなく、芝居の結末とは全然違います。おそらく小説の結末の方がスッと受け入れられるのではないかと思います。
台本を書き始めた当初は、時間ループのアイディアだけでなく、結末まで借りようと思っていたのですが、その結末を通り越した先にいかないとダメだなと思い、『Glitch』ではああいうオチになりました。

この短編が収録されている『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』はSFマガジン創刊50周年を記念して出版された時間SFアンソロジーです。1941~2009年に発表された時間SFの短編を13本収録しています。時間ループ以外の様々な時間SFが楽しめる一冊になっています。


『Glitch グリッチ』公演終了しました。
キャスト、スタッフ、観客の皆さん
のおかげで楽しい公演でした。ありがとうございました。
次はもっと面白い話が書けるよう精進します。

隙を見て、『Glitch グリッチ』の元ネタについて書いていこうと思います。
元ネタはたくさんあるので抜けがあるかもしれないですけれど。

ではでは、またお会いできる日まで。