いま
なにに触れ
なにを感じ
なにを想うのか

生きる実感を確かめる

いま
どこに向かい
どこでつまずき
どこを見つめるのか

存在の居場所を模索する

思うままの時流(ながれ)にそって

いつを知り
いつを試し
いつを操る

人生という荒浪に揉まれながら

必死に自覚を促し軌道を殴る

その、ひと波ひと波が

リアルを届け
リアルに溺れ浮かぶ

息継ぐ暇(いとま)も忘れ
目の前の水を掻き分ける

その地味な感触が
実体をかたどるきっかけとなる

いまひとたびの誇りのために

こぼれ落ちる一粒の涙

それにはいろんな理由(わけ)がある

 

怒った涙

嬉しい涙

悲しい涙

楽しい涙

 

それぞれの感情が涙を彩る

 

喜んだり

ムカついたり

辛かったり

苦しかったり

 

我慢なんてしなくていい

 

人前だと恥ずかしかったり

一人だと寂しかったり

するけれども

 

そっと流したい時に流せばいい

きっとその涙は美しいものだから

「ねぇ」の一言で始まったあの日

君の眼差しがくれた安らぎの空間

絶えだえの僕に与えてくれた意味(りゆう)

 

いま初めてわかった気がする

 

過去に囚われる虚しさ

過去に諛う僕の弱さや

過去が縛る自らの虚像に

 

虚勢の闇を解き放つ一筋の光が

僕のエゴを包み慰めてくれた

 

荊に傷つき締め付けられた僕のハートを

解きほぐすその何かを僕はぎゅっと握りしめる

 

空を見上げて覆いかぶさる

漆黒の冷夜に

ただただ身を震わせて

月光を待っていた己の儚さ

 

消え失せる残像のごとく

冷然とした狭間を行き来する安らかな希望

 

期待という名の冷徹な槍が

僕の心を切り裂いていく

 

いまも

ずっと

これからも