1年前に既に書いてたお話です。
内容がどーかなと思って投稿せずにいたのですが、先日お伝えしたとおり、おりゃおりゃな流れでアップすることにしました。
この話はお蔵入りになるくらいのことを龍神NIPPONに期待し、信じてもいたので。
後ですみませんでしたー、て言える状況になってほしいくらいです。
それはまだなんとも言えない。
人によっては気ぃ悪い流れかもしれないので、繊細な方は読まない方がいいです。これだけはちゃんと宣告しておきます。
あとはさすがに自由意志です。
では。
~紅白に顰む翳~
2020年某日
「キャプテンが来た!」
ザワついた。
体育館内にいた者が一斉に入り口の方を見る。
注目されていることに気付いた彼は照れくさそうにメンバーに右手を小さく掲げて応えた。
ペコリと軽く頭を下げると館内に足を踏み入れる。
彼の周りに集まろうと皆が練習の手を止めたとき、監督から声がかかる。
「柳田ッ」
「はい!」
近づくのは一同おあずけとなる。
彼は監督の元へ走ると頭を深く下げ、挨拶をする。
会話をする二人を皆がチラチラと見ている。
早くマサさんと話したい…
そう思いながらもボールを追う青年がいた。
話終わり、皆が呼ばれる。
集合
キャプテンから声がかかる。
「遅れましたが本日より合流しました。大変な状況ですが、明日は紅白戦もあります。
バレーボールをさせていただけていることに感謝して、観ていただく方に少しでもその気持ちが伝わるよう頑張りましょう。僕も遅れた分、皆に追いつけるよう取り組むので、よろしくお願いします。」
心地よい緊張感が走る。
同時にバレーボールができるありがたみをキャプテンと共有する。
円陣を組むと右手を中心に、けれど当てないように、集める。
号令
コートへと戻る。
気持ちよく気合が入った。
さすがキャプテンだ、とチームメイトたちは思った。
一人の青年がその背中をまた目で追う。
そのとき
キャプテンがキョロ、と周りを見渡す。
何かを探している。
そして
目が合う。
あ…
オンラインで顔は観ていたというのにまるで何年も会っていなかったかのように感じる。
待ち焦がれていた今日という日だが、いざ目の前にすると高揚を越えて緊張した。
後輩の姿をみとめると、彼はニコッと笑顔を見せた。
眩しく感じた。
嬉しさが満面に現れていたのか、
セッターの先輩に集中しろ、と叱られ、慌てて真面目な顔を作った。
続く