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ショートドキュメント
「 黄金色のミカン畑・ 」
和歌山の串本という所に行った時のこと
道に迷って岬の一番上の方まで上がってきてしまった
そこは、行き止まりだった。
その前の日は夜中の12時まで放送関係の仕事を終えて
そのまま、車に飛び乗り串本まで一人で車5時間かけて
海に潜りに来てしまったあの夏の日。
真っ青な空が目の前に飛び込んできた。
そこには、空、雲、緑しか目に入らない様なそれは綺麗な岬
目を凝らして先を見てみると、そこはミカン畑。
青々とした葉に真っ黄色のミカン。とてもいい匂いがした。
そもそも、柑橘系の匂いが好きなので、とてもいい匂いだ。
車にはその当時4WDのランドクルーザーだったので
天井にはキャリアが設置しており、そこに乗れるのだ。
その上に乗ってミカンのいい匂いを嗅ぎたくて近づこうとしたら
向こうの方からお婆さんが上がってきた。
ゆっくりと腰をたまに伸ばしながら、ゆっくりと坂を上ってきた。
「すいませんでした。ついミカンの匂いがいいにおいだったもので」
「この道はみんな間違って入ってきよるよ」
「Uターンするときミカンの木に注意してな。」
といわれて・・・・。
Uターン出来ない・・。トホホホ・・。
車がデカすぎて・・回らないのである。
畑に入らないと回れない・・。
どうしょう・・。木が折れたら・・。
おばあさんがこう言った。
「じゃしょうがない。この先に私の家があるから昔お爺さんが軽自動車
おいとった所があるからそこでUターンしていきなさいと・・。」
すいません・・・。
といい岬の方の行き止まりの所に小さい平屋の家があった。
そこにはおばあさんが1人で住んでいるらしい。
「おばあさん・・ほんとにすみませんでした。ここからUターンして帰りますから。スミマセン・・。」
何度も申し訳ない気持ちで謝り、なんとか回転で来て帰ろうとした夕方の空。
すっごい夕日がその岬に輝き黄金色に全ての景色が染まった。
「凄い!凄い景色ですねここは・・」
「昔、おじいさんがなここにミカン畑作ったら潮風も景色も最高やといいここを購入したんや」
「ここにきて、まだ10年や一緒にミカン畑やろうとおもた矢先に病気になってもうてな
ここで亡くなったんや。」第二の人生やったのにな・・ここは・・。
そんな話までしてくれた。
そして、そこまで聞いてしまうと、この性格なのでその後も気になって聞くことになった。
聞いた話はこうだ。
10年前にここに移住して、、自給自足とミカン畑を作ることを考えやっていこうとした
その2年後お父さんが病で倒れる
そして1年半看病しながら、畑を耕し、苗を植え、そして初めは病院にまわりをしに行った。
そして退院して自宅療養に切り替え。足が立たないので指示を受けて作業をし、
その、半年で他界された・・。
その後、どうしたらいいか考えた末、一人でここで生きていこうと決心。
台風の時も、自分でトタンを張り、停電したら台風が去っていくまでロウソクを灯し
朝は、岬の下に降り、貝や、魚を獲り、またミカン畑に戻ってくる。
その生活を何年も繰り返していたと言う。
また街にいつでも帰ることはできたらしい。
でも、ここに来た本当の目的は・・・・。
ただ一つ、
「この人と・・・ずっと居たかったから・・・。だった・・。」
ちょっと泣いた。
こんなにも一人で毎日毎日、辛い思いをしてここに居ることが
たったひとつ・・・・この言葉・・。
ずっと一緒に居たかったから・・。なんて・・・。
人の思いはこんなにも人の心に根ずくものなのか
おばあさんは言った
「こんなにも老けちまったらお父さんに怒られるな・・。はみかみながら・・。」
それだけ一人で苦労してきたから・・・それだけ手を使って男の様な仕事をしてきたから
それだけ・・誰も頼らず自分のことをしてきたから・・・それだけ・・・・それだけ・・それだけ・・・
それぐらい辛い思いして頑張ってきたんでしょって言ったら
やっと・・ミカンの花咲いたんよ。
やっとな・・・・
「来年は今年よりもっとお父さんのミカンが獲れるで・・獲りにおいでと・・。言われた・・。」
「来ますw絶対来ますよw海はいつも来ているのでまた道に迷いながらここにたどり着きます。」
とてもやさしい方だっだ。
もう夕日はとっくに消えていた。
周りには、虫の声しか聞こえない様でうっすらと月が見えていた。
おばあさんにミカンを少し分けてもらい、その場から離れ
遠くの方から・・またおいでと聞こえたようだ。
夏の日が和らぐ季節のことだった・・。
byシーモ







































