PSP: 対iPhone反攻への橋頭堡となるか? (2) | みらいマニアックス !

PSP: 対iPhone反攻への橋頭堡となるか? (2)

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PSPには、Quriocityのためのデバイスとして、いくつか重要なメリットがある。

(1)低価格
当たり前ではあるが、きわめて重要だ。

家庭内での音楽・動画のストリーミング再生デバイスとして、Appleの競合機は、iPad、iPodTouchの2つになる。これらの価格は、iPadが8~14万程度、iPodTouchは2.3~2.9万程度だ。これに対してPSPは定価が1.0万(北米の価格)だ。価格の点ではかなりのアドバンテージがある。
更に、Quriocity向けデバイスと割り切った場合には、UMDやメモステ等はずせそうな部品や機能も多い上に、部品単価の更なる引下げの余地も十分あるものと考えられる。

これらの点を考え合わせると、QuriocityのPSPは、マジックプライスである99.8USDを切ることも十分に可能だろう。PSPと似たような中華製の動画プレイヤが、7~8千円程度から売っていることでもあるし。

iPadの8~14万はもちろん、iPodの2.3万というのはユーザ層によっては手が出せないプライスであることも事実だ。たとえば低年齢層や、新興諸国のユーザがそうだ。pspが大胆な低価格を打ち出せば、これらの層に浸透することも可能だろう。低価格は正義なのだ。


(2)大きなインストールベース
現時点でのPSPの累計販売台数はおよそ6.5千万台だ。iPoodTouchの販売台数がおよそ5千万台程度、iPadが同じく3千万台程度と考えられるため、PSPはAppleに大きく劣っていないことになる。

もし新しくQuriocity向けデバイスを売り出したとしても、ここまで台数を伸ばすことは相当難しい上に、かなりの時間がかかるだろう。家庭内での音楽・動画のストリーミング再生デバイスとしてPSPを使ってもらうことができるとすれば、iPoodTouch/iPadに匹敵するインストールベースを確保できることになる。


(3)リビングへの浸透
Quriocityは、PS3やVAIOでも受信することが可能だ。しかし、音楽・動画のストリーミングを再生する場としてのリビングには、PS3やVAIOもないという重大な問題がある。リビングは依然としてWiiのもので(もしかするとxbox?)のものであって、PS3はリビング争奪戦では未だに負け組みだ。

しかし持ち運びが容易な携帯機であれば、リビング争奪戦自体を無意味なものにすることができる。

ちなみにQuriocityはBRAVIAでも受信可能なのだが、BRAVIAユーザがQuriocityに手を出すとはちょっと考えにくい。そもそもそんな機能があること自体ほとんどのユーザが知らないだろう。残念ながら、Quriocity普及の上ではあまり当てにはできそうにない。


(4)PSPの素養の高さ
家庭内での音楽・動画のストリーミング再生デバイスとして、PSPは実は相当向いている。

軽くて小さくどこへでも(トイレでもベッドでも、場合によっては風呂場にも)手軽に持ち歩くことができる。高精細の横長液晶画面は、(HDソースでもなければ)動画鑑賞にピッタリだ。アプリが追加できないため今となってはたいした機能はないのだが、逆にそれが分かりやすさになっている。

音楽のストリーミング再生には、デバイスにはパワーも多機能も求められない。安くて簡単でデザインがクールならそれでよいのだ。Apple製品がこれらの点に長けていることは疑いようもないが、PSPも相当イケていると思う。iPadと比べて使い勝手のお手軽さで、iPodTouchと比べるとコスパと割り切りで、それぞれ勝っているということもできるだろう。


まとめ:
ゲーム機としては一線から退きつつあるPSPだが、家庭内での音楽・動画のストリーミング再生デバイスとしては、それがそのまま強みになっている。
PSNをQuriocityの配信ベースに転用したように、ソニーはAppleから音楽を取り戻すためには、あるものは何でも使おうとしている。そのソニーが、ある意味手持ちのカードの中でも最良の一枚かもしれないPSPをそのまま見捨てるとは考えにくいように思う。