前回、「初めて婦人科に健康診断を受けに行くために高いハードルを超えた」、というところまでお話しました。

 

検査は流れるように進み、内診は少し痛かったですが先生の声がけもありスムーズに無事終わりました。

検査の結果、卵巣に腫瘍が見つかりました。

 

結果的には、別日にMRIなどをして悪性の可能性は低く、手術するどうかギリギリの大きさであり、妊娠の可能性や年齢などを総合的に考えて様子見となり、定期的に検査を受けながら現在に至ります。

 

しかし、夏季休暇の初日に検査してしまったため、結果待ち状態で行くことになった夏旅行は全然楽しめませんでした。

 

検査結果を伝えられた時に、私はかなりの衝撃を受けていたのです。

なぜなら養母が子宮がんで亡くなっているからです。

 

私と同じく出産経験がなく婦人科が苦手だったので、不調を感じつつ病院に行かず、ようやく検査で診断された時には手遅れで、数ヶ月で旅立ってしまいました。

 

残された私たちは、病院に連れて行かなかったことをあんなに後悔したのに、また私自身が同じことしているな、と反省しました。

婦人科には思っていたようなハードルなんてないし、定期的な検査は大切です。

 

そして前回、更年期それから月経の症状を緩和するために色んな選択肢があって、クリニックで相談することが大切だと書いたんですけど、それについてもう少し。

 

緩和させるに至るレベルが分からない」問題があると思うんです。

特に辛抱強い人、デキるタイプの人、他人にばかり優しい人、家族思いの人など。

 

日本では、礼儀正しく辛抱強くあまり主張しすぎないことを美徳とする文化がありますよね。

日本好きの外国人の友人は、普段はめちゃくちゃ自己主張が強いのに、日本語を話すと急に日本人っぽくしおらしくなるんですが、これは何のマジックかなといつも面白く思います。

 

話は外れましたが、月経について、私も痛みやPMSで心と身体のしんどさと長年付き合ってきました。30年以上前からのことなので、今とは違い「そんなものは甘えだ」という風潮を受け入れ、10代20代の頃なんかは、よっぽどの事がないと痛み止めなんて飲んじゃだめだと思っていました。

でも、更年期と同じでその症状も感じ方も影響も人によって違うんですよね。

 

「全然何にもない」人も、「確かにいつもと少し違うけど仕事に支障はない」人も、「我慢できなくはないからいつも通り出勤しているけど、実はきつくて仕事に集中できない」人も、「超人並みの我慢をして倒れてしまう」人もいます。

 

私は、検査で子宮が通常と反対側に傾いていることが分かり、腸と癒着していたりで痛みが強くなっている可能性があることをようやく知り、「ただの痛がりじゃなかったんだな」と納得しました。

友人は子宮内膜症が分かり妊娠が難しいかもと言われていましたが、数年かけて治療し幸いにも無事に妊娠出産しました。早く見つけられて良かった。

 

なので、自分の体調としっかり向き合って、しんどい痛いイライラする落ち込むなどで辛かったり、または、いつもと違う変化などに気づいたら、まずは気軽にクリニックを訪れてみて下さい。

 

最後に、更年期は人によって違いますが(しつこいですが)、50歳あたりを真ん中にして約10年(平均)続くと言われています

 

例えばもし一家の主婦が45歳から55歳まで重い症状にかかり、でも

「みんなが我慢しているみたいだから」

と辛抱して家族のために尽くしているのは、ほんとうに大変だと思います。

 

私の大好きなお友達は、まさにそのように、体調がすぐれないのに、家事にも仕事にも介護にも全力で頑張り続けた結果、心が風邪をひいてしまいました。

 

別のお友達も、しんどい中家族のために頑張り続けているのに、それが理解されないことにより膨らんだイライラをぶつけてしまい、お家の中が深刻にギクシャクしてしまいました。

 

辛い話をたくさん聞いていたので、市販の薬以外にも緩和の方法が色々あることをもっと早く知って彼女たちに伝えたかったという思いがあります。

 

もちろん症状が全く出ないこともあるそうなので、必要以上に怯えることもありませんし、効果も確定しているものではありませんが、心当たりのある方の役に立てたらいいな、この先誰かが困ったときに参考にしてもらえたらいいなと思ってお話ししました。

私も、50年間も頑張ってきてくれたこの身体を労り、メンテナンスしつつ、これからの変化とも向き合い、毎日を大切に過ごして行きたいと思います。

 

長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。