お風呂は、湯船に浸かる派ですか?それともシャワー派ですか?
夏はシャワーだけにしているとか、時間の余裕がある時は湯船に浸かるようにしているとか、色々でしょうね。
湯船に浸かった方が疲れがよく取れるのは分かっているけど、お湯を張って、それからゆっくり浸かるのを面倒臭いと思われている方もいらっしゃることでしょう。
かく言う私自身も以前は、週末のみ半身浴をして普段はシャワーだけで済ませていました。
毎日時間に追われているのに、入浴時間がかかってしまうことと、浴槽掃除が面倒くさかったのが大きな理由でした。我ながらズボラですよね…
でも身体の冷えとバキバキに凝った背中を改善させたくて、ある日突然、毎日お湯に浸かることを決断しました、大袈裟ですけど…。
結果、すぐに全身浴の習慣は身についてしまい、たまに帰宅が遅くなりシャワーだけで済ませることがあったとしても、次の日はゆっくりお湯に浸かりたいなと思うようになりました。
きっと無意識に全身浴することのメリットを体感しているんだと思います。
それでは、その全身浴のメリットを三つご紹介したいと思います。
1つ目は「温熱作用」です。
温かい湯船に浸かると、身体が温まって血管が広がり、血行が良くなります。血行が良くなると、血液中の酸素や栄養が全身に運ばれ、新陳代謝が良くなることで老廃物や疲労物質が排出され、疲労回復につながります。他にも、身体を芯から温めることは、内臓や自律神経にも良い影響があると言われています。
2つ目は「静水圧作用」です。
湯船に浸かると、全身に水圧がかかるため、体へのマッサージ効果が生まれます。そのことによってむくみの解消にもつながります。
3つ目は「浮力作用」
お湯の中では、浮力が働き、筋肉や関節をリラックスさせることにつながります。体全体の緊張が緩むと、脳の緊張も穏やかにほぐれて行き、体と心をゆったりと休めることができます。
入浴の主な効果を3つ挙げましたが、このように、身体を温め緊張から解放することで、心身をリラックスさせる入浴は、自律神経にも良い作用があります。
自律神経には、交感神経と副交感神経があって互いにバランスを取りながら、24時間どちらかが働き続けて、身体を調整し、健康の維持に関わっています。
交感神経は、主に体を活発に動かす時に、 副交感神経は主に体を休める時に働きます。日中は交感神経が優位で夜間は副交感神経が優位なイメージですね。
このバランスが崩れると身体や心にさまざまな不調が現れます。
頭痛や眩暈、肩こり、便秘、倦怠感、イライラ、集中力の低下や不眠、それから花粉症などが挙げられます。
入浴がもたらす自律神経への良い作用とは、日中に交感神経が優位となっていて、まだ興奮状態にある心身をほぐすことにより、副交感神経が優位な状態となり気持ち良い睡眠に向けて心身をリラックスさせていくことです。
人の身体は、体内温度が下がると眠気が起こるようになっています。
お風呂で体温を上げると、60-90分かけて体温が下がり、この体温の変動により眠たくなるため、このタイミングでベッドに入るとスムーズに眠りにつくことができます。
不眠気味でお悩みの方は、ここを活かした入浴を試してみてはいかがでしょう。
また、最近の研究で
・毎日湯船に浸かる高齢者は、要介護リスクを減少させる
・毎日入浴習慣がある人は、幸福度が高い
ということも明らかになっているそうで、入浴ってほんといいことづくしですね。
そんなメリットの多い入浴なんですが、注意点が二つあります。
それは、お湯の温度と入浴時間です。
温度は37~40℃程度が最適だと言われています。
低すぎると効果が十分に得られず、高すぎると交感神経のスイッチが入ってしまい心臓への負担も増します。
また、入浴時間は10分~15分ぐらいがちょうど良いそうです。
20分以上になると体温が上昇しすぎてしまうリスクがあります。
最後にお勧めの入浴の順番です
・水分をとる
入浴の30分前ぐらいまでに小さな湯呑み一杯程度の水を飲んでおく
・かけ湯で、身体の汚れを流しつつ、血圧の急上昇を防ぐ
・ぬるめの37℃~40℃のお湯に10分~15分程、無理をしない程度に浸かる
先ほどの3つの効果を効率よく得るには全身浴がお勧めですが、心臓や肺への負担が心配な方は無理せず半身浴でも効果があります。
・一度、お湯から出て、髪や身体を洗い、
・その後、もう一度軽くお湯に浸かる
リラックスして、気持ちよーく今日1日を終えられるますように!