俳句 | 夕顔日誌

夕顔日誌

footprints of emancipation



花衣 君を映した青空よ


風光る夜明け 花やぐ命咲く


春深し 長雨過ぎて朝明ける


君を待ち 夜露に濡れた朧月


黎明や 春の雫と君が泣く


春を行き 自由を映す 足跡よ


懐かしき 春の陽がさす浅緑


心臓のこどう早き夕暮れの夏


忘れ草 あなたが宿るアガペかな


夏草や 君の匂ひが露はこぶ


懐しき我らが故郷 夏木陰


真実は全てを赦す 露の草


月草や 思い伝えし 虫がゆく


夕月夜 憂いを含む薄明り


手を伸ばし我は求めた冬の空


笑ふ君 時を映したストーリー


月草子(俳号)