けさのMLBはナショナル・リーグのリーグ優勝決定シリーズでワンサイドゲーム!
フィラデルフィア・フィリーズがロサンゼルス・ドジャースを11対0で圧倒しました~。
競り合う試合が目立つプレーオフでは11点も打線が大爆発するのはもちろん、
8回まで3安打無失点に抑えたフィリーズの先発、クリフ・リー選手も見事です!
リー選手と対照的な結果で2回途中6失点となってしまったのは黒田博樹投手…。
ジョー・トーリ監督も太鼓判を押す好調ぶりだっただけに本人もふがいないはず。
しかし、大一番で先発した経験をマイナスではなくプラスの力に変えてほしいです!
さて、ドジャースを率いるトーリ監督は日本でもっとも有名なMLBの監督のお一人!
ジョー・トーリ監督(Joseph Paul Torre)はジョー(Joe)の愛称で親しまれています!
トーリ監督にはニューヨーク・ヤンキースを思い浮かべるかたも多いと思いますが、
1996年から2007年まで率いたヤンキースでは4度も全米一に導いたんですよ~。
低迷していたヤンキースを18年ぶりにワールドチャンピオンに返り咲かせました!
そして昨年度に就任していきなり31年ぶりの地区優勝連覇を果たしたドジャースの
地元、ブルックリンはトーリ監督が大学時代に過ごした街で、その頃から大ファン!
学生時代からファンであるチームで監督として結果を残せるなんて素敵ですよね~。
トーリ監督は慈善活動にも積極的で2003年からは自身の財団を運営しています。
ニューヨークに拠点を置く"ジョー・トーリ・セーフ・アット・ホーム財団"です!
この財団(the Joe Torre Safe at Home Foundation)は家庭内暴力(DV)で
苦しんでいる子どもたちを救いたいというトーリ監督の思いで設立されました。
ドメスティック・バイオレンスについて広く知ってもらうための活動やチャリティ、
また安心できる家のない子どもたちのための施設の運営もおこなっています。
ニューヨーク市内を中心に10か所以上も運営されているこれらの施設には、
トーリ監督のお母さまの名前から"マーガレットプレイス"と呼ばれています。
お母さまが施設の名前になっている理由はトーリ監督ご自身のつらい経験。
トーリ監督は子ども時代、警官だったお父さまのDVに苦しんで育ったんです。
お兄さまがマイナーリーグの選手になる頃まで耐え続けながら成長しました。
「子どもたちに安心して過ごせる家を贈りたい」という思いで設立した施設に
付けられた名前にはトーリ監督がおもちの深い思いがこもっているんですね。
ここではカウンセラーや専門知識を持つ学校教員の育成もおこなわれます。
この財団で設立当初から活発に貢献しているヤンキースの選手がいます!
2007年にヤンキースに入団した、アンディ・ペティット(Andy Pettitte)選手です!
ペティット選手は2003年まで9年間所属したヤンキースに戻ってきたんですよ~。
少し余談ですが、ヤンキースのユニフォームを着るトーリ監督がなつかしいです!
トーリ監督が設立した基金は全米でも野球関係者にかぎらず広く賛同を得ており
昨年度のイベントではボン・ジョヴィがゲストとして演奏を披露し話題になりました!
ご自身のつらい体験を生かして全米規模の財団に成長させた名匠、トーリ監督。
ひとりでも多くの子どもたちが、安心であたたかい居場所で成長できますように。
written by Yukko