娘ちゃんはすぐに連絡をくれた
当時はコロナ禍真っ只中だったから、家族すら救急車には乗れないようだった
娘ちゃんとLINEや電話で話し合った
「娘ちゃんはどうしたい??」って聴いたら
「そうやって聴いてくれるの素敵」と言って頼んでくれて
私の車で一緒に病院へ行くことにした
娘ちゃんの話はがっちゃんからたくさん聴いていた
でもそれは
娘ちゃんを見て感じる自分のドキドキやザワザワ、そこへの向き合い方の話が多く
娘ちゃん自身については
いいものを選ぶ力がある
見極める力がある
本当にブレない
がっちゃんが、娘ちゃんをジャッジする発言を1度も聞いたことがなかった
今年に入ってからの娘ちゃんと私を見た人には前から仲良しだったと思われがちだけど、そんなことはない
がっちゃんちに行けば娘ちゃんを見かけたし、念願のキャッツを一緒に観に連れて行ってもらったことはあったけど
本当にそのくらいで
実は2人きりでおしゃべりをしたのはこの日が初めてだった
そんな2人が車中や病院の待合室で話したことは
娘ちゃんが今学んでること、なぜそれを学ぼうと思ったのか、学んでみてどう感じてるか
娘ちゃんの価値観や、物事の捉え方
恋愛トークに、アドラーのこと
聴いて聴かれて長い時間過ごした
深夜のファミレスでがっちゃんや仲間達といつもしてきたような、勝手に深みが出てくるような時間だった
病院の人にも「姉妹ですか?」なんて聞かれ、喜んだりした♡
夜中3時を回り医師から病状説明される時、娘ちゃんが「ののちゃんも一緒に」と言ってくれて、話を聞かせてもらった
その後やっとがっちゃんに会えた時、がっちゃんが手を伸ばしてきた
「ののちゃんいてくれたの。遅くまでありがとう」
「なんもだよ」
握手があまりにも弱々しくて、このまま消えてしまうかと思った
娘ちゃんに声をかけるがっちゃんを見て、そういやがっちゃんてお母さんなんだなって、今更当たり前なことを思った
私には、娘ちゃんとがっちゃんはいつも仲間のような関係に見えていて
「お母さん」ながっちゃんをあまり見たことがなかったんだと思う
あの日あの場所にいられたことに、心底感謝している