今はもう絶版になってしまった吉元由美さんの小説、
『天使の樹』の大好きな一節。
『恋愛はいい勉強になるの。一番エゴが出てしまうから。
誰かを好きになるでしょう。
愛されたいと思い、もっとその人の愛がほしくなって。
自分だけのものにしたくなって、ちょっとしたことにも嫉妬して。
そして、彼を思いどおりに管理したくなる。
そんなエゴをどれだけ克服できるか、それが勉強なの』。
私は恋愛がものすごく苦手です。
めったに誰かを好きになることはないのですが、
一度好きになってしまうともうダメなんです。
好きになればなるほど、
自分の感情をうまくコントロールできなくなり、
どうしていいかわからなくなってしまう。
だから、いつもは一定の距離を保つんです。
自分を見失ってしまわないように。
でも去年は、ある特定の人と密に過ごすという、
とても珍しい経験をしました。
・・・すごく幸せで、すごく悲しい時間でした。
彼を好きになって、
人を好きになる感情がどういうことなのか、
幸せとか、悲しさとか、苦しさとか、もどかしさとか、不安とか・・・
今までにないくらい、本当にいろんな感情を知りました。
初めて、
「誰かと一緒に生きていきたい」という気持ちを知りました。
同時に、
「自分の無力さ」というのも思い知りました。
本当にいい経験だったと思います。
今まで恋愛に向き合うことから逃げてきた私に、
いろんなことを教えてくれて、本当に感謝しています。
幸せでした、とても。
直接はもう言えないかもしれないから、「ありがとう」。