みなさんこんにちはー!!
前回はシリアスな記事を書いてしまいましたが、今回は!映画、すずめの戸締まりを見た感想を語っていきたいと思いますー!!!
いやーようやく今日観ることができました!
テストやら何やらで忙しかったもんで、、
本来は藤井風のLIVEの記事を書く予定でしたが、映画の内容を忘れないうちにここで書かせていただきます!
今日の昼下がり、現在大学の春休み中でバイトもなかったので、前から興味のあった映画である、すずめの戸締まりをイオンシネマへ観に行くことにしました。当然ぼっちです。
日曜日ということもあり、劇場内はファミリーやカップルなども多く、ぼっちで観に来ていた客は僕くらいだったから、かなり敗北感が凄かった。
今の映画館って、座席後方部はコロナ対策のため一席ずつ空いてるんですよね。ぼっちには優しい仕様となっております。あと、入場特典でなんか小説ももらったよん。
そんなことは置いといて、とりあえず超簡単にあらすじ!!
[あらすじ]
高校生である主人公、鈴芽は廃墟にあった謎の扉を開けた上やばそうな石像(要石)を引っこ抜いてしまう。そしたら要石で封印されていたクソデカニョロニョロモンスターが扉から出てきて、そいつが街にぶっ倒れて地震が発生する現象が起こる。要石が引っこ抜かれたことで各地でこのような現象が起こるようになってしまったので、各地の扉を閉めつつ、猫に変身し逃亡した要石を閉じ師である草太と共に見つけ出してニョロニョロを封印しよう!という感じ。
[総評] 10点中 8点
大災害、血縁関係のない親子、人の死といった重たいテーマを扱いつつも、未来に希望を見出すことの重要さを説いた作品。多少中弛みはあった感じもするし、特に後半は情報量が多いので解釈に苦しむところもあるが、序盤の伏線が回収される最終盤のシーンはまさに鳥肌もの。展開としては王道ではあるが、映像美と共に観客を泣かせにくる。上述の重たいテーマも蔑ろにされることなく、広げた風呂敷も綺麗に畳まれていた。様々な人と出会い、多種多様な経験を積んでいく主人公らは、我々に刺激を与えてくれる。
努力 友情(愛情) 勝利といった、まるで少年誌のような泥臭さも感じられ、個人的には好きな作品。映画鑑賞後に解説サイトなどを観ると、よりこの映画の深みを感じられるはず。
しかし、冒険がメインの映画なのである程度は仕方ないのだが、中盤は、冒険〜出会い〜戸締まりが繰り返されるので、個人的には若干の飽きと中弛みを感じた。
[個人的名シーン]
「非力な女性2人で男と車旅!?車の中は密室ですさかい危ないわ!すぐに高速バス手配します!え?オープンカー!?そりゃなおいかん!!」
劇場失笑
と、いろいろ偉そうに書いてしまいましたが、実際僕も一回観ただけでは腑に落ちない部分もありました。
でも考察サイトなどを見ると、「あれはそういうことやったのか!」といろいろ発見がありました。これ映画あるあるなんですけど、考察サイトを見ると、自分の感受性やストーリーに対する理解の深さの差を見せつけられて凹みます。
以下、ネタバレありで、詳細を語っていきたいと思います。まだ観てない方は、鑑賞後にぜひ覗きにきて下さい。
各キャラについて
主人公 岩戸鈴芽
本作の戦犯。
幼い頃に母を失い、母の妹である岩戸環に育てられている高校生。家庭内では環のこともお母さん呼びではなく、環さんと呼んでいます。すでにここで両者の微妙な距離感が描かれさらには鈴芽自身も、自分のせいで環さんの大切な時期(婚期)を奪ってしまったのではないか、、という罪悪感を背負っています。(実際劇中後半には、環自身からまさにこの通りの本音をぶつけられて、超鬱展開を迎えますが)セリザワアニキが言っていた通り、この時点で闇深激重なんですが、そんな中でも明るく前向きに生きている強さを持つ個人的にも好きなキャラクターです。草太を救うために全身ボロボロになってもそれを諸共せず、前へと進んでいく姿には心打たれることでしょう。
そして、最終盤で常世にて4歳の自分と対峙します。母が既に故人であることは、直接過去の自分には伝えませんでしたが、「これからめっちゃ辛いこともあって、闇の中にいるように思うかもしれないけど、前向きに生きてたら、いいことあるよ!!」という感じのことを伝えます。
いやー本当にこのシーンは僕にぶっ刺さったよ。
鈴芽が前向きに頑張って生きてこられた理由は、まさにこのシーンに凝縮されてたんですねえ。
大切なものは、椅子とともに、ちゃんと未来の自分から渡されていたんですね。
最後の「行ってきます」という台詞はどんな意図が込められていたのかな。
過去の自分に向けて、
「私もあなたと同じように、未来に向けて頑張ってくるよ!!」というニュアンスだったのかなと僕は思います。
閉じ師 宗像草太
教員採用試験爆死お兄さん。鈴芽ェ〜www
本作のイケメン枠。こういうキャラはだいたい第一印象が悪いのが鉄板ですが、彼は登場当初から戦犯鈴芽を庇い、こいつのせいで椅子にされたのにも関わらず鈴芽を責めず、心までイケメンなことを我々に示した聖人。大学生だってよこの人。僕と同世代やんけ。まじかよ。
閉じ師として日本を守るべく頑張っているお兄さん。代々続く家業を背負わされてつくづく過酷な男だなぁとも思います。後に彼はサイコパス猫に要石の役割を押し付けられるのですが、彼の祖父であり閉じ師としての師匠でもある羊郎は、「人間が要石になることは最高の誉れ」みたいなことを言ってましたから、もし彼が鈴芽と出会わなければ、あのまま永遠に冷たい孤独の闇に囚われていたことでしょう。
椅子に変えられてからのアクロバティックな動きは必見。
鈴芽からは、踏まれたり座られたり(満更でもなさそうだったが)、子供達の遊び道具やテーブルにされたりなど扱いは散々でしたが、そうして旅を続けていくうちに彼と鈴芽との間に絆が芽生え、要石にされた後は誰もが予想していた通りキスで起こされるという本作で一番幸せそうなキャラ。鈴芽と出会えて良かったな、お前。いろんな意味で。
これは私見ですが、彼が要石体験をしたことで、ラストの神へのお祈りシーンの重みが増したように思われます。序盤中盤ではルーティンの一つに過ぎないお祈りという印象でしたが、やっぱり自分で体験してみるのは大切だということっすね。
「自分で要石やってみて分かったけど、クッソ辛かったわ!!ホンマごめんけど、ダイジン、サダイジン、もっかい要石になってなんとかしてくれ!!www」
彼はちゃんと就職できたのか。教員になれたのか。誰か教えてください
最後の「おかえり」には痺れたよーん。
マッマの代打 岩戸環
愛憎入り混じる、最も人間臭いキャラ。
本作で一番現実感を持たされています。一部の人は彼女にヘイトを向けるかもしれませんが、大人の持つ負の感情や鈴芽への愛情のすれ違いなど、いろんなキツめの要素が詰め込まれたこのキャラは完成度が高いと感じました。
愛情を込めて作った弁当も、旅に出る鈴芽を案じてクソ長いLINEを送ることも、鈴芽には重かった。鈴芽は環さんに対して遠慮や罪悪感を抱いているから尚更ですよね。環さんからすれば大切な姉が残した子だから、自分が絶対に守り抜かないといけないという使命感もあることを考えたら、そうなるのも仕方ないよな、、2人を批判することなんてできやしないんです。
鈴芽と環さんの関係については、映画の中だけでなく、現実でもしっかりと向き合っていかないとダメですよね。啓蒙としては満点と言えるでしょう。
そして本作の中で一二を争う見どころ、雨降るサービスエリア駐車場でのシーン。
ここで、鈴芽と環さんの、積年の本音が激突します。いや、感情に任せて言うつもりのないことまで言ってしまったと書くべきか。ちなみにこのシーンは胸が苦しくなってこっちが泣きそうになるので気をつけてください。
そのシーンの簡単な要約
環さん「あんたもう帰るで!こんなわけわかんねーことやめろ!!」
鈴芽 「嫌だ!!」
環さん「どんだけ私があんたを思ってきたか!!そこんとこ分かってんの?!」
鈴芽「私にはそれが重いの!!」
環「ッ.......!!!」
鈴芽のセリフが環さんにクリティカルヒットした瞬間、「あー、、ついにそれを言ってしまったか、、」とマジで辛かったのだが、鈴芽も同じような顔をしていたので、昂ってつい出てしまったって感じだったのかな。が、これはまだ前座に過ぎません。
環さん「あんたをウチに迎えて、私はすべてをあんたに注いできたんや!!!コブ付きだと婚活も上手くいかないし、あんたのために、いろんなもんを犠牲にしてきたんや!!!」
と、実際はもっと暗く重たい言葉も含まれていましたが、大体このような感じのセリフを言い放ち、鈴芽に対して井上尚弥顔負けの激烈カウンターを喰らわせます。
僕はというと、環さんのセリフの重みが凄くて、「ワ....ワ....!もうその辺にしとこう環さん....?」と震えていました。
で、両者ボロボロになったところで終了。
セリザワ、後は頼むぞ。
このシーン、環さんがサダイジンに取り憑かれているかのような描写がありました。
だから、この強烈なセリフも、サダイジンが彼女を操って言わせているのでは?と思いましたが、その後のセリザワとのシーンからすると、恐らくあれは彼女自身の心から出てきた言葉でしょう。
つまり、個人的にはサダイジンは彼女を直接操った訳ではなく、彼女が鈴芽に本音をぶつけるための一つのきっかけというか、けしかける存在でしかなかったのかなーと思います。
でもなんだかんだで、地元についてからは自転車に乗りながら鈴芽と会話し、自分の愛情には裏表もないし鈴芽を心から気にかけていることを伝え、鈴芽とのわだかまりも解けます。
これで、2人の距離が少しでも縮まれば僕は幸せですよ。
あと、頼むから、あの漁業組合のお兄さんと幸せになってください。いやなれ。
ダイジン
サイコパス猫かと思いきや、やることはやる猫
はい。映画のトレーラーをチラッと観た時、こいつは癒し枠かなと思ったらとんでもねぇ異能神でした。
序盤から終盤始めくらいまでは観客に不気味さとヤバさを感じさせるサイコパス猫でしたが、鈴芽が気づいた通り、こいつは鈴芽大好き後ろ戸誘導神だったのです。
草太が体感した通り、要石になるのはキツイから要石の役割を草太に押し付けたものの、一応ちゃんと後ろ戸に一同を誘導し、閉めさせるという元要石としての役割を果たしていたのです。
ただ、東京の要石が外れて、ニョロニョロモンスターがクソデカ激キモニョロニョロモンスターに進化したのはこいつの仕業なのかな?とは考えています。
草太が要石の人柱として使用されれば、常世に彼を起こしに行かない限り彼はそのまま長い年月をかけ要石に成ってしまいます。そうするのがダイジンにとってはハッピーですが、反面元要石として大災害は阻止したい。
つまり、鈴芽に対して100万人の犠牲or草太を人柱にするかの2択を強いることで、上述の2つの望みを達成したのだと思われます。
ああするしかなかった、というやつでしょうか。
的外れかも知れません。聞き流してください。
そんな彼が最後の最後で要石に戻る選択をしたのも、誰からも気にかけられず痩せ細っていた自身に対して愛を向けてくれた鈴芽のことが大好きだったから。鈴芽は草太の代わりに自分が要石になることを望みますが、鈴芽が要石になるくらいならと彼は腹を括るのです。本当にありがとうな。
鈴芽と草太は毎日ダイジンとサダイジンの元へお参りに行け。
サダイジン
終盤でミミズを封じるために大怪獣バトルを演じたデカい黒猫。
あんまり触れることはない。もののけ姫みたいな感じがした。でもありがとうな。
この子が居なかったら東京壊滅してたからね。
セリザワ
草太の友人。本作の真の癒し枠。借金2万の漢
第一印象は、遊んでそうなチャラめな大学生という感じ。乗ってる車からしてなんかアレ。
漁業組合のお兄さん
「非力な女性2人で男と車旅!?車の中は密室ですさかい危ないわ!すぐに高速バス手配します!え?オープンカー!?そりゃなおいかん!!」
という今作屈指の爆笑シーンを生み出したセリザワとかいうそこにいるだけで面白い漢。彼の名誉のために言っておきますが、断じて彼は変態オープンカー野郎ではありません。たぶん、たぶんな。
でも、本当にこいつがいて良かった。先述のサービスエリアのシーンにより生まれたこの世の終わりみたいな空気をこいつの軽〜い性格が中和してくれた。ぽっと出のキャラにしてはよくやった方だと思います。片道7時間かけてまで草太を探しにいく友達思いな性格もいいね。
もしコイツ抜きで旅をしていたらどうなっていたか。想像したくもない。
ありがとなセリザワ。借金返せよ。
オープンカーの屋根も直って良かったな。
教員採用試験受かったら報告よろ。
他にもいろんなキャラがいましたが、特に印象的だったキャラについて感想を述べてみました。こんなクソ長い文章を読んでくれた物好きがいるとは思えませんが、ここまで閲覧いただき本当にありがとうございます。
コメントにいろいろ書いていって下さい。
皆さんとも感想を共有したいです。
それでは、次の記事でお会いしましょう。