株価評価:DCF④ 終価の見積りなど | 謎の金融日誌

株価評価:DCF④ 終価の見積りなど

1.終価
・DCF法ではキャッシュフローを予測する将来期間はだいたい5期程度です。しかし評価対象は会社の株式ですから、債券や不動産ファンドと違って5期が済んだら元本償還するとかブツを売って清算するといったことはできません。永続を前提に考えるわけです。

・ しかし6期め以降のキャッシュフローを精緻に見積もることは難しいし現実的ではありません。そこで最終期のキャッシュフローに対して一定の成長率(永久成 長率)を掛けることにより、6期め以降のキャッシュフローをひとまとめとして扱う便法が用いられます。この「ひとまとめにされた将来のキャッシュフロー」 を終価=Terminal Valueとよびます。テクニカルには最終期のキャッシュフローを(割引率-成長率)で割り、その値をさらに現在価値に直します(割引率>成長率だと終価 が負になってしまうので、そのような設定はしません)。
・DCFではこの終価が企業価値全体に占める割合が非常に大きくなることがありますので、成長率の設定は注意が必要です。

2.最終ラップ
・終価の算出まできたらあと一息です。事業計画期間における各期のキャッシュフローの現在価値と終価の現在価値を合計します。これが「事業価値」になります。
・事業価値に直近の現金等価物を加え、有利子負債を引きます。これで「株式時価総額」が出ます。
・株式時価総額を発行済株式数+新規発行株式数で割れば、資金調達後(ポストマネー)の1株価値=株価が求められます。ストックオプションなどの数も加えて割れば、「希薄化後株価」を知ることもできます。