ハイブリッド証券 : 基礎(1)ハイブリッド証券とは
ハイブリッド証券を組成する際の税務的な側面をいろいろ取り上げてきましたが、そもそもハイブリッド証券とは何かについてまとめておきましょう(順番が
ちょっと逆でしたか)。簡単にいうと「負債と資本(普通株式)の中間的な証券」を意味します。そこで負債と普通株式の持つ性格を改めて整理しておきましょ
う。
1.負債
①元本を返済しなければならない
②満期がある
③固定した(または何らかの指標に固定的に連動した)利息が払われる
④発行会社が好業績でも利息の増額を求めることは出来ないが、業績が悪化しても利息が
経営陣の判断で減額されるわけでもない
⑤債権者は投資額を超える責任を求められることはなく、有限責任である
⑥投資家(債権者)には負債の発行会社の経営に参加する権利はない
⑦発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権は株主より優位である
⑧発行会社が破綻したとき、経営権が株主から債権者に移転する(正確には裁判所から
指名された管財人弁護士などが債権の回収と弁済に当る)
⑨金利は発行会社の課税所得計算において損金になる
2.普通株式
①元本を発行会社が返済する義務はない
②満期はない
③固定した利息の支払はなく、経営陣の判断で毎期の配当が決められる。
④発行会社が好業績なら配当が増額されたり、業績が悪化すれば無配となることもある
⑤株主は出資額を超える責任を求められることはなく、有限責任である
⑥投資家(株主)には株式数に応じて発行会社の経営に参加する権利があ
る
⑦発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権はすべての債権者に劣後する。
多くの場合、株式の価値はゼロになる
⑧発行会社が破綻したとき、経営権を失う
⑨配当は発行会社の課税所得計算において損金にならない
上記1、2で列挙した点を念頭に置きながらハイブリッド証券の持つ性質をみてみます。
3.ハイブリッド証券の特徴
①元本返済の義務がある場合(劣後債)と無い場合(優先株)がある
②元本返済の義務がある場合でも、満期が無いか超長期である(50年など)
③利息や配当の支払は通常の債券や借入に劣後する。または業績が一定程度悪化した
場合は支払が停止される。ただし支払われる場合は普通株式の配当よりは優先される
④投資家は投資・出資額を超える責任を求められることはない
⑤投資家には経営参加権はない
⑥発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権は上位の債権者より劣後する
が、普通株主よりは優位である
⑦発行会社が破綻しても経営権が移転されない
⑧証券が劣後社債なら利息は損金になるが、優先株なら損金にはらなない。ただし商品設計
により課税当局の判断が変わる可能性はある
⑨証券には普通株式への転換権や転換権のついた社債(CB)への交換権が付与される場合
が多い。ただし転換権が強力すぎると既存株主の価値下落の懸念が強まるため、たくさん
付けることはできない
ただし、上記①~⑨の性格は個々の商品性によって大きくことなっており、かなり負債に近いものから普通株式に近いものまでさまざまです。分類としては、負債に近いものから
・一般の社債やローン
・劣後債・劣後ローン
・優先株式・優先出資証券
・普通株株式
な どとなりますが、分類が同一であって発行条件は個々の証券によりかなり異なっています。したがって①~⑨の特徴を同時にすべて満たしているわけではないも のや、満たしていても程度が異なるものは無数に存在します。まさに「負債と普通株式の中間」であればなんでもハイブリッド証券に該当するのです。なお、会 社法でいうところの「種類株」も普通株式とは異なった条件が付随しているという点でハイブリッド証券の仕組みによく利用されますが(配当優先株)、種類株 というだけでは特に負債の性格を持っているわけではないので単独でハイブリッド証券にはなりません。むしろ普通株式に比べ株主の権利が制限されているとい うものが普通なので(議決権制限株など)、普通株式より劣後しているとさえいえるかもしれません。
1.負債
①元本を返済しなければならない
②満期がある
③固定した(または何らかの指標に固定的に連動した)利息が払われる
④発行会社が好業績でも利息の増額を求めることは出来ないが、業績が悪化しても利息が
経営陣の判断で減額されるわけでもない
⑤債権者は投資額を超える責任を求められることはなく、有限責任である
⑥投資家(債権者)には負債の発行会社の経営に参加する権利はない
⑦発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権は株主より優位である
⑧発行会社が破綻したとき、経営権が株主から債権者に移転する(正確には裁判所から
指名された管財人弁護士などが債権の回収と弁済に当る)
⑨金利は発行会社の課税所得計算において損金になる
2.普通株式
①元本を発行会社が返済する義務はない
②満期はない
③固定した利息の支払はなく、経営陣の判断で毎期の配当が決められる。
④発行会社が好業績なら配当が増額されたり、業績が悪化すれば無配となることもある
⑤株主は出資額を超える責任を求められることはなく、有限責任である
⑥投資家(株主)には株式数に応じて発行会社の経営に参加する権利があ
る
⑦発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権はすべての債権者に劣後する。
多くの場合、株式の価値はゼロになる
⑧発行会社が破綻したとき、経営権を失う
⑨配当は発行会社の課税所得計算において損金にならない
上記1、2で列挙した点を念頭に置きながらハイブリッド証券の持つ性質をみてみます。
3.ハイブリッド証券の特徴
①元本返済の義務がある場合(劣後債)と無い場合(優先株)がある
②元本返済の義務がある場合でも、満期が無いか超長期である(50年など)
③利息や配当の支払は通常の債券や借入に劣後する。または業績が一定程度悪化した
場合は支払が停止される。ただし支払われる場合は普通株式の配当よりは優先される
④投資家は投資・出資額を超える責任を求められることはない
⑤投資家には経営参加権はない
⑥発行会社が清算や破綻する場合、残余財産の分配請求権は上位の債権者より劣後する
が、普通株主よりは優位である
⑦発行会社が破綻しても経営権が移転されない
⑧証券が劣後社債なら利息は損金になるが、優先株なら損金にはらなない。ただし商品設計
により課税当局の判断が変わる可能性はある
⑨証券には普通株式への転換権や転換権のついた社債(CB)への交換権が付与される場合
が多い。ただし転換権が強力すぎると既存株主の価値下落の懸念が強まるため、たくさん
付けることはできない
ただし、上記①~⑨の性格は個々の商品性によって大きくことなっており、かなり負債に近いものから普通株式に近いものまでさまざまです。分類としては、負債に近いものから
・一般の社債やローン
・劣後債・劣後ローン
・優先株式・優先出資証券
・普通株株式
な どとなりますが、分類が同一であって発行条件は個々の証券によりかなり異なっています。したがって①~⑨の特徴を同時にすべて満たしているわけではないも のや、満たしていても程度が異なるものは無数に存在します。まさに「負債と普通株式の中間」であればなんでもハイブリッド証券に該当するのです。なお、会 社法でいうところの「種類株」も普通株式とは異なった条件が付随しているという点でハイブリッド証券の仕組みによく利用されますが(配当優先株)、種類株 というだけでは特に負債の性格を持っているわけではないので単独でハイブリッド証券にはなりません。むしろ普通株式に比べ株主の権利が制限されているとい うものが普通なので(議決権制限株など)、普通株式より劣後しているとさえいえるかもしれません。