「パスワードを考えるときのヒント」で紹介したテクニックは、実は換字式(かえじしき)暗号という原始的な暗号理論の応用です。暗号「理論」と書いてしまうと何やら難しい原理のように感じますが、換字式暗号の原理は「ある規則で、ひとつひとつの字を別の字に置きかえる」いった非常に簡単なものです。
例えば ABCDE を音順に沿って2文字ずらすことによって暗号化すると ABCDE になります。
この暗号は古代ローマの英雄ジュリアス・シーザーが通信に用いたといわれることから一般的にシーザー暗号(Caesar Cipher)と呼ばれています。
かつては軍事や外交などの使用のみに限定されていた暗号ですが、近年のコンピュータネットワークのめまぐるしい発達に伴い、私たち一般人にとって身近な技術となっています。
ちょっとした暗号の知識を身につけていると生活の知恵として役に立つ場面があると思います。