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さて、前回に引き続き、韓国客船沈没事件から、今日はダメージコントロールにおけるソフトウェアの重要性をポイントについていきたいと思います。
4月21日の中国中央テレビ(CCTV)の報道によると、船には救命ボートが44個常備されていたが、使用されたのはわずかに2つ。
さらに、自動的に空気が入る250人乗りの脱出用の船も4隻備え付けられていたが1つも使われなかった。
このほか、多くの人が同時に使用できる浮き輪が8個、ライフジャケットは子供用と大人用を合わせ1000人分以上が備え付けられていた。
韓国の船舶安全設備製造企業の職員は、「脱出用の船がいち早く起動していれば、もっと多くの人が助かっていただろう」と語っている。
また、乗客に対しての避難誘導ですが、
1、海上交通管制センターが船に対して乗客を避難させるよう指示
2、操舵室にいなかった通信担当者「避難誘導の指示は受けていなかった」(シンガポール・聯合早報)
3、操舵室内にいた船員「船長が操舵室を後にする前、乗客を避難させるようにと指示したのを聞いたが、船内放送を通じた乗客への避難指示は聞いていない」
4、船側がセンターに「放送できない状態だ」(海洋警察公開:船と海上交通管制センターとの交信記録)
→ 放送システムの故障か?
5、混乱する船内では指示が伝わらず(直接誘導がされなかった?)
と、実質的な直接及び間接避難誘導が効果的な形では行われていなかったと思われます。
【セキュリティ マネージャー レビュー】
このソフトウェアという点を整理すると、
1、設備の使用方法(救命ボート、放送設備など緊急設備)
2、避難誘導の知識と技術(教育や訓練)
この2点は、「人」というソフトウェアによるものです。
どんな優秀な設備(ハードウェア)があっても、それを動かす人というソフトウェアが伴っていなければ、効果を発揮できません。
逆に十分な設備出なかったとしても、人が熟練していれば、最大限に条件を活用して効果を発揮できます。
企業のBCPもまたマニュアルや備品や設備に高額な初期投資を行いますが、そのあとの維持管理に費用を節約してしまっているところが多く見受けられます。
最初のころはまだ人というソフトウェアはバージョンがハードに対応していますが、時間が経過するごとに、そのバージョンは旧式となっていきます。
企業の場合は人事異動や離職でその劣化に拍車がかかります。
また設備自体の管理やマニュアルの管理も、形骸化し組織の変化に対応していないという状況に陥っていきます。
そこでハザードが発生していくのです。
今回の悲劇は、ダメージコントロールにおいて重要な人というソフトウェアが機能していなかったため、エクスプロージャーである乗客・乗員の被害が拡大してしまった典型的なケースでした。
次回は、企業の事件における責任と広報対応についてひも解きたいと思います。