慎凪妄想Story☆Falling rain 前篇
「なぁ、これでええ?」
姿見の前で暫く格闘していた凪沙が自分の姿を鏡に映し出し、おかしな所が無いかとひとしきり確認すると、少し離れた所で仕事に追われていたスタッフに向かって声を掛ける。
「ちょぉ、これで大丈夫か見てや!?」
凪沙にしては珍しく念入りに身だしなみを気に掛けてもう一度スタッフに声を掛けると、自分でも再び襟をぐいと引っ張ってみたり、裾に乱れが無いかを気にして確かめたりしている。
「何、なっちゃん、珍しい。そんな気にするなんて。雨でも降るんとちゃう?」
「縁起でも無い事言いなや!?これから出かける言うのに」
「そやったね!?どれどれ!?」
言いながらスタッフは凪沙の腰に巻かれた帯を緩みが無いか確認し、襟や裾に乱れが無いかを生地を摘まんで引っ張っては確認を終えると、凪沙に向き直り「ええんとちゃう?これなら大丈夫やろ」と肩をポンポン叩いて凪沙に合格の合図を送った。
すると凪沙は嬉しそうに笑顔を見せて、「こんなん自分で着るのめっちゃ久しぶりやったから思い出すの大変やったで」と、言葉とは裏腹に楽し気にそこに至るまでの苦労を訴える。
「ところで、あいつはまだ?」
「ちょっと道が混んでて遅れてるみたいよ」
「あいつの着るのはもう用意して有るん?」
「あぁ、慎ちゃんは自前の持って来るって言ってたから自分で持って来ると思うわ」
「そうなんや!?はよ、来んかな・・・・」
「なんや、なっちゃん、やけに嬉しそうやな!?」
「え!?だって、慎と撮るのめっちゃ久しぶりやもん。去年の秋以来とちゃうん?」
「そんなに経つっけ?」
「経つよぉ。LIVEとかでは顔合わせとったけどな!?撮影自体はめっちゃ久しぶりやで!?」
「そやったかもしれんね」
「『しれんね』や無くて、そうなんやって!」
「はい、はい。慎ちゃんが来るまでもうちょい大人しくして待っとって」
凪沙が珍しくむきになるのを軽くいなしてスタッフがやり掛けの仕事に戻ってしまうと、一人になった凪沙はまたもう一度姿見に自分の姿を映し、全身のチェックに余念が無い。
そんな凪沙の足元でさくらがころんと転がり構って欲しそうにじゃれついて来るが、凪沙はさくらのお腹をポンポンと軽く触ると「あっち行ってご飯貰って来ぃ?おっちゃん今忙しいねん」と声を掛けた。
「これからオシャレ番長が来るからな!?完璧にして驚かしたんねん」
そうさくらに向かって独り言を言う凪沙の声がどこか弾んだ響きを含んでいる事を察知してか否か、「にゃぉ」と一声鳴くとさくらは興味を無くしたように次の標的を目指して悠然とその場から去って行った。
ちりん、ちりんと小さな鈴の音が遠のいて行く。
再び鏡に向かって今度は髪型をチェックし始めた凪沙の耳がドアチャイムの鳴る音を捉えた。
「お、来たっ!」
パッと顔を綻ばせると、凪沙はスタッフがドアを開けに行くより早く玄関先へと駆け寄りドアを開けた。
「うわっ、ビックリしたっ!」
「遅いで、慎」
「ごめん、渋滞にハマっとってん」
「まぁ、はよ上がりぃや」
「うん」
いきなり目の前に現れた凪沙に驚いた慎が慌てて中に入ると、「慎ちゃん、お疲れやねぇ」と、のんびりとしたスタッフの声が凪沙の背後から掛けられる。
「遅れてごめんなぁ。中々前が動かんくってえらい時間掛かってもうたわ」と答えながら俯いて靴を脱いでいた慎が顔を上げると、そこには右の頬に小さなえくぼを浮かべた凪沙が慎を見つめていた。
「・・・・待った?」
慎が問い掛けると、「待ったってぇ」と少し甘えを含んだ声音で凪沙が口を尖らす。
「・・それ」
慎が凪沙を上から下まで眺めながら口を開くと、凪沙が少し得意顔を見せる。
「これ、全部自分でやってんで!?」
「自分で出来たん?」
「そやで。スゴイやろ!?」
そう言って凪沙はくしゃっと顔を綻ばせた。
「もうすぐ始まりそうだし、慎もはよ支度しぃや!?」
そう凪沙に促されて、慎は奥の部屋へと向かうと持参した浴衣に着替え始めた。
何度か自分で着ているだけ有って手際良く着付けをして行く慎を、凪沙は子供のように好奇心旺盛な様子で見ている。
「慎、自分の浴衣持ってるなんてスゴイなぁ!?さすがオシャレ番長やな!?」
そう言ってニコニコ笑顔を見せている凪沙に向かって、「なぎ君浴衣着るのいつぶりなん?」と帯の仕上げをしながら慎が問い掛ける。
「さぁ・・・屋形船以来かなぁ・・・」
そう言う凪沙は何かを懐かしむかのように少し遠い目を一瞬垣間見せる。
慎はそんな凪沙の一瞬の表情を見逃さなかった。
ちらりと凪沙に目をやると、前髪に手を伸ばし、「ここら辺、もうちょいこうした方がええで!?」と、指を軽く挿し入れ優しく髪先を遊ばせる。
そうする事で何かから凪沙を解放するかのように・・・
「おっちゃん、一生懸命頑張ったねんけど、やっぱあかんかったか?」
凪沙が慎の直してくれた髪に軽く手を触れ笑いながら問い掛ける。
「や、あかんくは無いけど、こっちの方がもっとカッコええで!?」
「どれぇ!?」
凪沙は慎が直してくれた髪を姿見に映し出すと、「ほんまやな」と嬉しそうに鏡に映る慎に向かって笑い掛けた。
「やっぱ俺の専属ヘアスタイリストなだけ有るな!?」
「俺がおらんとあかんやろ!?」
「せやな。慎がおらんとあかんわ」
そう言って楽し気に笑い合う二人の耳に遠くで鳴っている「ドォーン」と言う微かな音が届いた。
「あ!」
「もう始まってる!?」
「急がな」
「ちょぉ、小松っちゃん、ハンディー貸してー!?」
俄かに慌ただしくなった事務所の奥からスタッフがハンディカメラを持って現れると、慎が髪型を整えている間に、凪沙は使い方の説明を熱心に聞いていた。
「ここをこうして、こうすればええんやろ?」
凪沙はスタッフが説明してくれた手順でカメラを録画出来る状態にするとレンズを慎に向け、「慎ちゃん、こっち向いて!?」と、その背中に声を掛けた。
髪を整えながら慎が顔だけくるりと後ろへ向けると、その姿が液晶画面に映った事を確認した凪沙が録画ボタンを押しながら、「今日もカッコいいね、慎ちゃん!?」と声を掛けると、慎が黙って親指を立てまた鏡に向き直る。
「これでお互いを撮りっこしてくればええんやろ?」とスタッフに確認すると、停止ボタンを押した凪沙は今撮ったばかりの慎の映像を再生して映り具合を確認し、「俺、上手いやん!カメラマンになろうかな?」と自画自賛して笑った。
「モデル引退したら手伝って!?」と軽くスタッフにいなされた凪沙は「じゃぁ、後10年後やな」と返してその場を笑いで満たす。
と、そこへ、「よし、出来た。行こっ!?」と、完璧に仕上げた慎が準備が出来た事を告げた。
「おしっ!行って来るわ」
「ちゃんとデートシーン撮って来てよ、二人共!?」
「任しときぃや!?バッチリ撮って来るって」
慌しく玄関先に向かった二人は「行って来まーす」の言葉を残してドアの向こうへと飛び出して行った。
・・・・・・・・・To be continued
後数時間で海咲先生の生放送が始まると言うのに何してんだ?って感じですが(笑)、慎凪共演の新作を渇望する余り、自家発電していないと色々と気が滅入る今日この頃・・・と言う事で、自分の為に(笑)、こんな慎凪が見たいなーと思う気持ちを言霊に乗せて、愛しい二人の姿に逢えるまで気の向くまま、書きたい事を書きたい時に書いちゃえと思う所存でございます
♪しあわせは~歩いて来ない、だ~から歩いてゆくんだね
と、チーター先生も歌っておられます(笑)
三歩進んで二歩下がる・・・・って、ホントに慎凪や慎凪スキーにとってはそんな感じだわって思うけど(笑)、私は自分が本当に好きだと思う物を自分の心に正直にこれからも愛でて行きたい。
だって慎ちゃんと一緒に居る凪沙が、そして凪沙と一緒に居る慎ちゃんを見ているのがやっぱり自分にとっては一番楽しいんだもの
他の誰かと比べるのでは無く、自分が本当に好きな物がどうして好きなのか、何故心を惹かれて止まないのか、自分の中から自然に湧いて来る気持ちに正直に、自分にとっての大事な物をこれからも大切にして行きたい。
誰かの「好き」は誰かの「嫌い」
誰かの「嫌い」は誰かの「好き」
人の数だけ想いが有る。
例え自分とは真逆な想いだろうとも、それを邪魔する権利は私にもあなたにも無い。
大切なのは自分の「痛み」を他人に押し付けない事。
しあわせは自分からは歩いて来てくれないなら、自分からしあわせに近付く努力は大事。
その努力は人を利用したり、邪魔したり、貶めたりする事では報われない。
自分が本当に大好きな物、大切な物を人と分かち合う楽しさや喜びを一人一人が大事に尊重し合う事こそが本当の幸せへの道なんだって思う。
だからね、私はとことん自分の本当に大好きな物だけを楽しく語って行くよ、これからも![]()
って事で、慎凪共演作が年内に後2回は見れる事を願って(いや、ホントは毎回見たい位だけどもw)、彼らへの愛を「言霊」に込めて今回はここら辺で終わりたいと思います。
明日は高校の同窓会が有るから今夜はオールは多分無理だけど(笑)、みー様の名司会者ぶりは楽しみにしていますので、この後のLIVE、コメントはしないけど静か~に楽しみたいと思います![]()
それでは、皆様、今日も笑顔でHappy Lifeをっ
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