SSもどきな奈義翔妄想Story☆Snowy New Year
「ちょぉ、しょぉちゃん?初詣行くで!?」
「うぅん・・・もうちょい寝かせて・・・」
「はよ起きぃや~」
俺のベッドの中で丸くなってぐずっている翔が胸に抱えている掛布団を無理やり剥ぎ取る。
「さっ・・寒っ!」と朝の冷気に触れた翔が顔をしかめて自分の身体を抱き締めると、やっと俺の顔を見上げて目を開けた。
「なぎぃー、寒いやんけっ!」と、恨めしそうに手を伸ばして来る翔から掛布団をすっかり奪い取ると、寝起きの悪い翔も漸く観念してベッドから起き上がった。
「相変わらずお前は朝弱いな!?」
「お前が早過ぎるんやって・・・」
「ええからはよう支度しぃや!?朝食食べたらすぐ出掛けんで!?」
「わかった、わかった」
ずぶ濡れの犬が身体を震わすように二三度頭をふるふるさせると翔はベッドから降りてバスルームへと向かおうとしたが、ふと立ち止まって振向いた。
「あ・・」
「どしたん?」
「なぎ、明けましておめでとう」
そう言ってふわぁっと笑顔を見せると「今年も宜しくな」と、毎年恒例となっている挨拶を口にする。
「おめでとうさん。今年も宜しく頼むわ」と、これもまた毎年恒例の挨拶を返して翔に歩み寄るとがっちりと握手を交わした。
これが二度目の明けましての挨拶やねんけど、大晦日の午前零時ぴったりに近所のお寺さんから聞こえて来る除夜の鐘を聞きながら二人で酒を酌み交わして一回目の新年の挨拶を交わすのがここ数年の俺達の慣習となっている。
そして二人揃って初詣へと出掛けるのが翔と出逢ってからの俺の新年の過ごし方として定番になって来たんやけど、いつもはお互い仕事が忙しくて中々ゆっくり出来ない翔とこうして一緒に過ごせる事が嬉しくて、寝てるのが勿体ないって思ってしまうんやな。
翔と一緒に部屋を出ると、俺は簡単な朝食の準備をしてTVの前に陣取り、各地の新春の様子を見ながら翔がバスルームから戻って来るのを待った。
「今年は三重へ行こうか・・・」
そう独り言を呟きながらTVの画面を見ると丁度天気予報のコーナーになったので、天気をチェックすると、どうやら今日はこの後天気が悪くなって来るらしい・・・
「どうしようかな・・・」
美味しい伊勢海老食べたかったんやけどな・・・と思っている処に丁度翔がバスルームから戻って来た。
翔の分のトーストとコーヒーを用意しながら、「翔ちゃん、今日は夕方から天気悪くなって来るねんて!?」と声を掛けると、「そうなん?こんな天気ええのに!?」と翔も意外そうな声で答える。
「なんや、雪が降るみたいな事言うてたで!?」と言うと、コーヒーマグを受け取った翔が「ほんなら近場にしとく?」と聞いて来る。
「今年はどこ行く?」
「俺、三重がええと思ったんやけどなぁ、天気悪くなるんやったら京都辺りにしとく?」
「伏見に行く?」
「・・・そうしよか!?」
「雪降るんやったら電車の方がええんとちゃうん?」
「うーん・・・でも、電車やったら二人っきりになれんやん・・・」
「・・・そこ!?」
思わず翔が笑うのに釣られて俺も笑ってしまう。
「だってなぁ、せっかく翔ちゃんと一緒におるのに、電車やったら他の人が気になるやん!?」
「まぁ、そうやな」
「やから、やっぱ、車で行こっ!?」
「うん」
その数時間後。
俺達は京都に居た。
物凄い人ごみの中、参拝の人達の列に並んで待っている間に雪が段々酷くなって来る。
ダウンのフードをすっぽり被った翔が「なぎ、帰り大丈夫か?」と心配して聞いて来た。
最近あんまり車で出かける事も無かったから、今年はノーマルタイヤのまんまやねんな・・・
「お詣り済ませたらすぐに帰ろう!?」と言う翔の言葉に、俺は素直に頷いた。
小一時間待った後、漸く俺達の順番が巡って来て、二人でお賽銭を投げ入れ真剣に願い事をする。
隣りの翔をチラっと見ると、翔も目を瞑って何かを真剣に願っていた。
参拝を済ませて境内を後にする道すがら、翔に何をお願いしたのか聞いてみた。
「翔ちゃん、さっき何祈っとったん?」
「ん?無病息災」
「それだけ?」
「後はぁ・・・・」
「うん!?」
「なぎとまた来年もこうやって二人で新年を健やかに迎えられますように」
「それ、俺も一緒の事願った・・・」
「来年もまた一緒に初詣しような!?」
「絶対やで!?約束やで!?」
フードが雪で真っ白になって来た翔の顔を覗き込みながら念を押す。
すると、翔が笑いながら俺の髪の毛に絡み付いた雪をそっと手で払い、「お前こそ約束やで!?」と耳元で囁く。
普段思うように会えない時間の隙間を埋めるように、俺達は飽きる事無く他愛も無い話をしながら駐車場への道を足早に急ぐ。
そして、駐車場に到着し、止めて有った車を見ると、その上に降り積もった雪の量に愕然としたのだ。
「ちょ・・・どんだけ積もってんねん!?」
短時間の間に降り積もった雪がこんもりと山になって車全体を覆っている。
「これ、ノーマルで帰んのぉ?」と、少々情けない声を出しながら、車に積もった雪を翔と二人で払落し、車に乗り込むと俺は緊張の面持ちでハンドルを握った。
「なぎ、慌てんでええ。ゆっくり運転するんやで!?」と、俺の緊張を和らげようと翔が声を掛けてくれるが、返事はしたものの、アクセルを踏み込んでゆるゆると走り出すと、思った以上の恐怖心に襲われる。
「うわっ、怖ぇぇ」
「なぎ、危ないっ、危ない!」
「めっちゃ前見えへん」
「なぎ、信号やで!?ブレーキ掛けな!?」
「分かってるって!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
行きの何倍もの時間を掛けて漸く我が家の駐車場に着いた時には翔も俺も知らず知らずの内に深い溜息を吐いていた。
「はぁぁぁ・・・怖かったなぁ!?」
「あぁ、生きてるなぁ、俺ら!?」
「死ぬかと思ったわ」
「俺も死ぬかと思った」
二人して安堵の溜息を吐きながら我が家へと疲れ果てて戻った途端、翔はソファにどさっと倒れ込む。
その上に折り重なるように俺も倒れ込むと、翔の逞しい胸の上に頭を預け暫くじっとしていた。
翔の鼓動の音を聞いている内に段々緊張が解れて来る。
「こうしてると落ち着くな・・・」
「俺は重いけどな」
アハハと二人して笑い合うと、翔がいつものように優しく髪を梳きながら口を開く。
「ほんまに無事帰って来れて良かったな・・・」
「うん・・・」
「俺はなぎとだったら死んでも本望やけど、お前の事を応援してくれてるファンの人達が沢山おるやろ?」
「・・うん」
「せやったら来年からは電車で行こな!?」
「やな」
「しょぉちゃん・・・もうちょいこのままでいてもイイ?」
「ええよ。なぎの気の済むまでそうしとったらええ・・・」
互いの身体の温もりを心地良く感じながら、俺達はいつまでもそうしていた。
時の止まった時空間に漂う磁石のように・・・
・・・・・fin.
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えーっと、めっちゃ久しぶりの奈義翔もどきを勢いだけで書いてしまいました(笑)
今日の凪沙様ソロ生LIVE(笑)な数分間で話していた初詣のお話を聞いて、何となく奈義翔でもどきを書いてみたくなっちゃったの
忘年会の慎凪劇場も書きたい衝動に駆られたんだけど、取り敢えず雪道を怖々車を走らせるなぎちゃんと、心配する翔ちゃんが書いてみたかったのさ~![]()
ヤマもオチもな~んもございません(笑)
勿論えろもナッシング(笑)
わたくし初詣にもいつも行かない人だし、伏見
稲荷がどんな処かも実際良く存じ上げませんので、想像上だけの産物で書いております故、ま、空気感だけでもそれらしく伝わってればもっけの幸いでございます
さて、どうも風邪がぶり返して来た感じで、ひょっとしてインフルか!?と戦々恐々なのですが、明日ちゃんと起れる事を祈っておこう![]()
ここまでうっかりお付合い頂いちゃった方がいらっしゃいましたらありがとうございました![]()
次回からはまたランデブーの萌え語りに戻りますのでお付合い頂ける方は宜しくどうぞ~
それでは、皆様、今日も笑顔でHappy Lifeをっ
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