慎凪妄想Story☆Calling
やっと一週間が終わった・・・
ふぅぅ・・・と大きなため息を吐きながらベッドの上にドサっと身を投げ出す。
もうすぐ日付が変わろうとするそんな時刻になってやっと家に帰り着くような生活に慣れたとは言え、やはり金曜の夜はホッとする。
このまま風呂にも入らずに寝てしまいたい・・・・
ベッドに突っ伏したまま疲れ切った身体を何とか起こそうともがいていると、ズボンのポケットに入っている携帯が鳴った。
その呼び出し音の主が誰なのかに気付いた途端、ガバっと飛び起きて携帯に手を伸ばす。
画面に映し出された名前を確認するまでも無く、誰から掛かって来たのかは俺には分かっていた。
たった一人の為に選んだ呼び出し音・・・・
もう何度も聞き慣れた耳に馴染んだ音・・・・
そして、画面をタップした後に聞こえて来る聞き慣れた穏やかな優しい声も、疲れた身体に沁み通って来るような感じがして、知らぬ間に口許が綻んで来る・・・
「もしもし?」
「もしもし、慎?俺やけど・・・」
「どうしたん?こんな時間に?」
時計の針は深夜0時を回った処。
いつもはもう少し早い時間に掛けて来るのに珍しいな・・・・
そう思っていたら思いがけない一言が返って来た。
「今日、誕生日やろ!?おめでとう、慎ちゃん!」
「え!?」
「1月11日やろ?お前の誕生日?」
「あ・・うん、そうやけど・・・」
「せやからいっちゃん最初におめでとう言おうと思ってなぁ、電話してん」
そう言えば、今日は俺の誕生日やったと、その言葉を聞いてはたと思い出した。
そやったわ、今日、俺の誕生日やん!?
仕事の忙しさについそんな事も忘れていた。
でも、何で俺の誕生日覚えとったんやろ?
「俺の誕生日覚えててくれたん?」
「当ったり前やん!ワン、ワン、ワンやもん、忘れへんで」
そう言ってケラケラと楽しそうに笑うあの人の顔が瞼に浮かんで来る。
あの人が俺の誕生日をちゃんと覚えててくれた事、そしてわざわざ電話を掛けておめでとうと祝ってくれた事に胸の奥が熱くなって思わず言葉に詰まった。
「慎ちゃん?嬉しかった!?」
「・・・・え?」
「俺が覚えてるなんて思いもせぇへんかったやろ?」
「うん・・・ビックリした」
「俺、土曜日仕事やからぁ直接会ってお祝い出来へんからな、せめて電話だけでもお祝いしたいなぁと思ってん」
「うん。ありがとう」
「中々お前と会えへんけど、また二人きりで一緒に飲みに行こうや!?」
「そやな。もうじき落ち着くはずやから、そしたら連絡するわ」
「絶対やで!?絶対連絡入れてや!?」
「分かった、分かった」
「待ってるから・・・・」
「うん、待ってて・・・・」
「いつまでも待ってるで・・・・慎!?」
「・・・・・・あの鍵・・・」
「ん?」
「まだ変えたりしてへんよな!?」
「・・・・変わって無いで。あの時のままや」
「ん・・・・」
キーホルダーに着けたまま外せずにいるそれを無意識に指で弄びながら、その言葉に小さく頷く。
「・・・・いつでも、いつまでも、俺は待ってるから・・・」
あの日、背を向けて出て行く俺に優しい声であの人はそう言った。
大人になろうともがいている俺に、いつも手を差出してくれていたあの人に背を向けたのは俺・・・
その俺を待っていると言ってくれるあの人の本当のデカさを今更ながらに思い知る。
「待ってて・・・」
「待ってる」
「俺、大人になったから」
「せやな、四捨五入したらアラサーやもんな!?」
そう言うあの人の言葉に二人してケラケラ笑った後、改めてあの人が「おめでとう」を言ってくれた。
「じゃぁ、明日早いからもう切るわ」
「うん、ありがとうな、わざわざ電話くれて」
「んじゃ、おやすみ、ベイベー」
「おやすみ!」
「また、電話するわ」と言って切れた携帯を握り締めて、俺はもう一度「おやすみ・・・」と、それに向かって一人小さく呟いた。
25歳の俺はきっと良いスタートを切れる・・・
もがいて、彷徨った24歳に別れを告げた今日と言う日に乾杯しよう。
二度と彷徨わない為に・・・
前だけを向いて歩いて行けるように・・・・
大切な物を見失わないように・・・・
その手を放さないように・・・
・・・・・・fin
えー、ちょこっと時間過ぎちゃったけど、慎ちゃんの25歳の生誕祭記念に久々にもどきを書いてしまいました
「あの人」の名前は一切出て来ないけど、あの人は「あの人」しかいませんの(笑)
えぇ、えぇ、わたくしにとって妄想の欠片をくれる二人と言えば、永遠のニコイチ以外にはこの二人しかございませんのでね(*^ー゚)b
どこまでも能天気な慎凪スキーの戯言でございますので、どなた様も笑って見逃して頂ければ幸いでございます
ってか、慎凪でもどきを書くだけの能天気さがやっと出て来た(笑)
慎ちゃん、お誕生日はきっと沢山の人に祝って貰って、幸せな一日を過ごしたのだろうと思います
おめでとうを言ってくれた人達の中に「あの人」(笑)も居てくれたら良いなぁと思って書いたんですけど、これからもこうやって能天気に妄想を楽しめる二人で居てくれる事を願って、この辺で終りたいと思います。
うっかり最後までお付合い頂いた方がいらっしゃいましたらありがとうございました![]()
それでは、慎ちゃんも、皆様も、いつも笑顔でHappy Lifeをっ
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