2月も半分が終わり

少しずつ暖かくなってきたような気がします。


さて

前回は再びHIVという病気と向き合うことを決意したところまで書いたと思いますが


一度は諦めた人生を

月日と共に取り戻し始めつつも

進行していく病


正直

僕がこの病気にかかっていることを知ってる人は

いまだに医療関係の方とこれを読んでくださっているみなさんだけなので

身体的なストレスもこの9年間

自分で選んではいますが少なからずありました。


何か体調を崩せばHIVのせいかもしれない

AIDS発症したのかな?


病院に行くにはどうしたらいいんだろう?

また検査かな?


とか


誰にも相談できないままずるずると生きていました。


HIVになって1〜2年してから

慢性的な腰痛に悩まされるようになりました。


歳かなとか

重労働のせいかなとか

いくらでも理由そうなことはありますが…


体の重さ、気だるさ、痛みが20台半ばの割に多かった気がします。


それでも

体力もあるし整体とか通いながら緩和治療をしてました。


その数年後

偏頭痛が頻繁に起きるようになり


体も衰えてきてるなと感じたりしました。


普通に生きていても多分こーゆー方は多いかもですが

体のサインって案外些細なことから始まっていたりするのかもしれません。


そして

コロナ禍の始まり


HIVとコロナなんて死亡フラグ立ちすぎだろって

なんの知識もないのに1人で恐怖を感じていたのを覚えています。


ワクチンだって打って良いのかわからないし

副反応で重症化するんじゃないかとか

すごく怯えたのを覚えています。


だからコロナ禍真っ最中の

2019年からの2年間は本当に家から出なかった


仕事は家で

友人2〜3人とたまに会うくらいで

いろんな人との縁も切れました。


他の人よりも生きるのが難しい

そんなふうに思い込んで

治療もせずに引きこもって

バカですよね…


でも実際

保健所とかでも

コロナ禍はHIV匿名検査の中止や

大病院でも受け入れNGなとこもあるみたいで

今となってはあながち間違いでもないのかなと思ったりしてます…


そして

明らかに体に変化が出てきたのが去年

2022年に入ってから

自分の体が自分じゃないような感覚になりました…


偏頭痛の回数や痛みが増えたり

体のだるさ

メンタルの低下

疲れが取れずに溜まり続ける感じ

一年に3回も同じところにものもらいができたり

肌荒れが治らなかったり

足や腕に膿が溜まったり

コロナにもなりました


こんなこと今までないってくらい体調不良や怪我のようなことが続き

いよいよリミットが近づいていると感じました。


そして

9月からコロナの後遺症だと思っていた咳や痰

気分の落ち込みや気だるさは年を超えても改善せず


いよいよ

1月に赤い発疹が両腕に出てきました。


ピリつく痛みと熱と気持ちが悪い見た目

このまま死ぬことを覚悟しながら

最後に病院に行くかどうするか

自分と向き合って

勇気を出して病院に行ったのが前回までの流れにつながります。


そして

改めて検査をして結果を待つのに2週間後に来るように言われ

喉の薬をもらい投薬を開始したと同時くらいから


今までの咳症状とは明らかに違う

喘息の発作のように止まらなくなる咳が多発するようになりました。


止めたくても止まらない

吐きそうになる咳


こんなのも初めての経験でした。


近所の坂を登るのも

普段なら数分で済むのが20分くらいかかったり

息がうまくできない感覚がありました。


でも、薬飲んでるし

検査結果だけでも聞きに行かなきゃと

再度病院に行った際に


先生から

「走ってきたの?」って言われ

僕の呼吸の乱れ

症状を見て


急遽救急外来で診てもらうことに…

血中酸素濃度85%

酸欠状態でした…


車椅子に座り

酸素ボンベを付け

熱を測り38.6度

移動し

ストレッチャーに寝かされ

肺の音や心臓の音を聞かれ

採血をし

CTも撮って

点滴を打ちながら

下半身を脱がされ

ジロジロ触り診られ

質問にいくつか答えました。


同性間性交渉の経験

ウケかタチか

治療する意思はあるか

など


そして

諸々終わってから

今日から即日入院していただくと思いますが大丈夫ですか?っとのこと


もう

頭が朦朧としていて何が何だか分からなかったけど

それ以外の選択肢はないんだろうと思い

おまかせしますと伝えました。


その後

コロナ患者用の隔離個室に移され

3日間の隔離の中で

コロナ・インフルエンザ・結核の検査で陰性が出他のを確認してから

一般病棟へ移動になるとのこと


まぁ正直入れ替わり立ち代わり知らない先生たちがゾロゾロ入ってくるし

同じこと何回も聞かれるし見られるし

頼むから静かに過ごさせてくれと思っていたけど


コロナ病棟ということで24時間換気システムが作動していて

まるで台風の中窓を開けているかのような轟音がずっと鳴っている上に

異常な乾燥で喉がカラカラになって

呼吸もしずらく

個室なのにしんどい3日間でした…


お風呂も入れず

点滴でトイレは近くなるし

着替えもなければ

歯も磨けず、顔も洗えず、風呂も入れず


この3日間は本当にしんどかった…

寝たら死ぬと思って他ので

一睡もできなかったし


酸素ボンベを付けていないと

呼吸ができないなんてことが

自分の身に起こるなんて…


ほんと

みんな早く病院に入った方がいいです。


でも

この中で

先生たちとお話ししている中で

HIV専門医の方が

すごく優しく話を聞いてくださって

思わず心のずっと奥底にしまっていた思いが溢れてしまった時があって


病院では1度HIVと診断されたけど

来院されなくなった方のデータがちゃんと残っているらしく

その経緯やその間の話をしているときに


僕は

もう生きる気力を無くしていたと話をしていたのですが


その方に

今は少しでも生きたいと思えていますか?って聞かれたとき


少し悩んだっていうか

こんなこと今更言っていいのか躊躇ったけど


「すごく怖いんです」


って今まで誰にも言えなかった言葉と

悔し涙が溢れ出てきて…


もちろん自業自得だと思ってるけど

なりたくてなったわけじゃない


自分の人生プランだって

親に孫の顔を見せてあげたいとか

いろんな夢があったけど


全てダメになった気がしていて…


そんな不本意に泣いている僕の手を握って

その方は一緒に泣いてくれていて


そうだよね

怖かったよね

大丈夫だよ

絶対良くなるから

前みたいに元気になるし

治療を続けていけば

ちゃんと生きていけるし

子供だって作れる

安心して今はまずは治療頑張ろうねって


今これを書いていても泣いてしまうほど

心強くて優しくて安心する言葉をくれました…


こんなにも人の優しさを感じたのはいつぶりだろうか

絶望を感じていたこの期間

この方の言葉に本当に救われました。


そんな死を覚悟した3日間が過ぎ

一般病棟への移動への移動が決まりました。


その日はすこぶる体調も悪く

できれば移動したくなかったけど

強制的に移動が始まりました…



っと言うわけで今回はここまで

この先も色々波瀾万丈な入院生活が待っていました。。。



今、僕が皆さんに言えることは

本当に何か体に異変があったらすぐ病院行くべきです!


まぁこんなこと言わなくてもわかってるよって感じかもしれませんが

ついつい自分のことって後回しにしがちな気がするので


もっと自分のこと大切にしましょう。


それではまた次回


イマサラ