私は直ぐに泣けるから泣かない為の鎧を纏う
強くはないから、強いフリ
脆い鎧はアルコールで脱ぐよ
呂律怪しい私は本当の私
制御が効かない体だから
私を捕まえてて
自分失うくらい好きになるのは格好悪い事だと思っていたよ。
でも私はあなたの特別になりたくて
ミニスカートはやめたし
キツい化粧もやめた
私にはそれしかできないから

私は特別になりたかった。
好かれようが、嫌われようが
好きの対義語は無関心だから
嫌われたって構わなかった。
だから私はあなたに意地悪な質問をするの。
正直理想は好かれたかった。


あの頃君が
言ってくれなかった
「好き」の二文字を
今更でいい
言わせるくらい
いい女になりたいな

横殴りの雨
差す意味のない傘
張りつく衣服
容赦のない空調

低体温の唇
紫になるからね
唇塞いで体温を頂戴
部屋から見える
蒼い月
決して届かない
片想い

私の暗闇を
優しく照らす
麗しき月のような
あなたへの
畏れ多き想い
胸に秘めたまま

朝が来るように
いつの間にか消えた
淡き光は

日が登ったあと
青き空薄ら映える
有明の月

いつもより
高い度数を
空きっ腹に入れて
頭だけ冴えた千鳥足

正直言って
何味でも良い
だけど冷たい缶変な味
消毒液のにおいがする



過去を余りにも綺麗に
記憶してしまうのは
僕の悪い癖なんだ

あなたがいた日々に
後ろ髪引かれるのは
過去が綺麗過ぎるから

後ろしか見ずに
前に進むことができない僕は
情けないけれど

過去が綺麗なのは
もうここにはいない
あなただったから
重陽に生まれし女
菊のような女であれと
云われ続けてきた
菊のような女であるために
私は、これ以上
高潔を保つことはできるのか?
空が泣くように
上手く泣けたらいいのにね
霧雨のような涙
上手く泣くことできないよ


傾いたのは どちらですか?
測定不可能 あなたのメーター

中途半端な立ち位置と
曖昧過ぎる関係性
側にいたい 二番でもいい
そうやって近づいた私

いつからか強くなった
心と異常な独占欲
手に入れられないものなら
あなたを壊してしまいたい

傾いたのは どちらですか?
あなたの心の針の先
私に傾いて 振り切って
測定不可能 心のメーター

他の誰にも振れないように
私だけを見ていてね
振り切って壊してあげる
私のメーターはもう壊れてる