プロレスは負けない | セコンドアウト!

プロレスは負けない



 ケータイサイト『ナイガイモバイル☆バトル』と『バトル三昧』で週1でコラムを連載させてもらっているので、今週分で三沢選手への思いは書かせてもらった。
 ノアさんはケータイサイトの取材が一部メディアしか許可されていないため、取材に行く機会もあまりなく、当然三沢選手と面識はない。ただ、THE OUTSIDERの取材でディファ有明に行く度に、思ったことがあった。
 それはいつも大会総括を前田日明がノア事務所の応接セットみたいなところでやっているので、「扉を挟んで向こう側には三沢社長がいるのかなぁ」ということだ。まぁくだらないことなのだが、根がプロレスファンの私にとって前田日明と三沢光晴がこんな近距離にいるのか、と思うだけでドキドキものだった。
 前田がしゃべっているところに、偶然事務所から三沢社長が出てきたら2人は何か話すのかな? 握手とかしちゃったりするのかなと何度となく妄想してみたが、少なくとも私の目の前で実現することはなかった。もう次のTHE OUTSIDERではそんなドキドキ感も味わえないのだ(THE OUTSIDER自体にはドキドキするけど)。

 それに17日の昼過ぎに『週刊プロレス』を買いに行ったら、近所のコンビニや書店はすべて完売だった。やはり三沢さん死去のニュースは、我々プロレスファンだけでなく、世間一般に対しても大きな衝撃を与えたようだ。幸い駅の売店で最後の一冊を購入することが出来たが、そこに掲載されていた写真はかなりショッキングなものだった。
 サムライTVが収録した心臓マッサージを受ける三沢さんの映像もかなりの衝撃だったが、あれは会場後方から撮影された“引き”の画だった。だが、週プロに掲載されている写真はバックドロップを受けた瞬間から、病院に搬送される場面までかなり近距離で撮影されている。
 もうこの写真を見るだけであまりにもショックで言葉も出なかった……

090618_Hanayashiki ここ数日、どこの試合会場に取材に行っても、顔なじみのマスコミさんは一様に三沢ショックを受けている。当たり前である。プロレスに携わる仕事をしておいて、ショックを受けないというほうがおかしい。
 そんな中、16日に浅草・花やしきでDDTが開催した『花やしきプロレス』は非常に良かった。とくにメインのエニウェアフォール4thスレッドマッチ(=4選手が同時に戦い、リング上だけでなく会場のどこでフォールしても有効)は、選手たちが花やしき中を練り歩きながら闘っている(?)のを、400人の観客が民族大移動のようにゾロゾロと追っかけて歓声を送るのだ。

 絶叫マシンに乗ったあと、フラフラの相手をフォールし、レフェリーがカウントを数え、カウント2で肩を上げると観客は「おー!」。これだけでも十分凄い光景なのに、この試合が始まった頃から雨が強くなり、クライマックスの時にはかなり激しい雷雨である!
 カッパは着ていたが、もうびっしょびしょである。だが、この豪雨と雷鳴が選手だけでなく観客のテンションも上げ、もう完全にデキあがってしまっていた。フジロックも真っ青のトリップ感! ぶっちゃけ、正気の沙汰とは思えない光景が広がっていた。
 でも終わったあと、観客も満足そうに帰っていっていたし、ほかのマスコミさんたちも「いやぁいい大会でしたねぇ」と大絶賛。みんな、この瞬間は三沢ショックを忘れることが出来たんじゃないだろうか。

 ライガーが「ここでオレたちがシュンとなって一番怒るのは三沢さんだと思うし、悲しむと思う。いつまでもしんみりしていたら三沢さんに怒られるよ」とコメントしていたが、確かに三沢選手への一番の供養はプロレスを盛り上げることだろう。
 その思いはファンも同じだし、私もこういう仕事をしている以上、微力ながらプロレス発展のために力を注ぎたい。花やしきプロレスには元気をもらった! よし、頑張るぞ! プロレスは負けない!