噂のキンターマン失神の件ですが | セコンドアウト!

噂のキンターマン失神の件ですが

インディーサミットどうやらプロレス系ブログを中心にして、昨年大晦日の『ハッスル祭り』でミルコ・クロコップのハイキックを食らったキンターマン(金村キンタロー)がその時イビキをかいて失神したことが、セル(演技)だったんじゃないかということで話題になっているらしい。
いろいろなブログを拝見したが、どうもタダシ☆タナカ氏が新作の電子書籍『やれんのか!大連立★大晦日TV視聴率戦争の勝者』の中でそのようなことを書いていて、それをカクトウログさんが取り上げたことで、一気に広まったようだ。

何をソースにしてタナカ氏が、「金村の失神はアクシデントではなくセル」と書いたのかは分からないが、このときの金村が“セルをする必要があったかどうか”を考ええれば、セルとアクシデントのどちらのほうが説得力があるか分かるだろう。
金村がハッスルにしか出ない選手であれば、かつて数々のレスラーを倒してきたミルコが相手だけに、「ミルコのハイキックを食らって失神!」という話題は“使えるネタ”になる。だが、この日金村はカウントダウンプロレスの『プロレス・サミット』にハシゴ参戦することが決まっていた。しかもメインに出場である。
ハッスルとプロレス・サミットは特別協力体制にあるわけではないので、ハッスルが作ったアングルに「メインに出場する選手が急遽欠場」なんていうリスクを犯してまでプロレス・サミット側が乗っかる必要も義理もないだろう。

私は当日、ハッスル祭りもプロレス・サミットも会場に行って取材している。ハッスルの会場では金村が失神したことには気付かなかったので、恐らく大半の観客も金村がそんな危険な状態になっていたとは気付いていないだろう。この時点でもし失神がアングルだとしたら、あまりも観客に伝わっていない。
そしてプロレス・サミットの第1試合終了後、リングに上がった金村は号泣しながら欠場の挨拶をした。「どんなことがあってもリングに上がるのがプロだと思っている」と涙声で語った金村は、その言葉通り試合用のコスチューム姿。これだけでもギリギリまで本気で試合に出る気でいたことが分かる。
さらに故冬木弘道さんや故橋本真也さんから多大な影響を受け、プロレスラーとして高いプロ意識を持っている金村が、ファンに長々と土下座をして欠場することを詫びたのだ。このシーンを実際に目の前で見た者として、とてもセルとは思えない。

リングを降りる際も、若干足下がおぼつかない様子だったし、金村はファンへの挨拶を終えると、早々に会場をあとにして自宅に戻ったという話も聞いた。元からあまり首の状態がよくない金村だけに、ミルコの蹴りの当たり所が悪かったのかもしれないが、今回の「ハイキックを食らって失神」に関しては明らかにアクシデントだろう。
噂になっているのを知ってか知らずか、17日のハッスルでキンターマン自ら「ミルコに蹴られて死にそうになって、モンスター軍をクビになって。踏んだり蹴られたりや!」と“ネタ”にしていたが、アクシデントもリング上に反映する、この姿こそ実にプロレスラーらしいではないか。とにかく金村が無事に復帰してくれて良かった、良かった。