今冬にポルトガル1部FCポルトから
UAE1部アル・アインにローン移籍していた
中島翔哉選手が練習中に脚を骨折して、
長期離脱となった。
参照 「O Jogo」 Twitter
ポルトガルのメディア「O Jogo」の記事では
脛骨の骨折と報じていましたが、
日本代表監督の森保一監督は
「腓骨を骨折し、手術をする、
長期離脱する、ということで聞いている」
と発言しており、
結局正確な情報は分からない。
いずれにせよ、膝から下の脚、
下腿の足首近くを骨折して重傷である、
ということで間違いはないようです。
この脛骨と腓骨は、
ともに膝と足首を繋ぐ骨で、
脛骨は内側(母趾側)、
腓骨は外側(小趾側)にあります。
脛骨は大腿骨に次いで長い骨で、
下腿の中心となって体重を支えており、
腓骨より太く丈夫な骨です。
対して腓骨は長骨で最も細い骨で、
脛骨と上端と下端で
それぞれ靱帯で繋がっています。
スネ付近が「弁慶の泣きどころ」
として知られる脛骨は
着地の衝動による疲労骨折が起こりやすく、
この疲労骨折は
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
と呼ばれます。
脛骨ほどではないものの、
腓骨も疲労骨折が起こりますが、
中島翔哉選手の骨折が
疲労によるものかどうかは分かりません。
以前、元日本代表の稲本潤一選手が
代表戦中に腓骨を骨折したことがありましたが、
当時のインタビューで、
膝から下がぶらんぶらんになって
これはただ事ではないと思った、
といったコメントをしていたのを
覚えています。
当然のことですが、
骨の断面積や重要性が
重症、軽症を決めるのではありません。
中島翔哉選手の
一日も早い回復を願っています。
現在26歳の中島翔哉選手。
稀有なドリブラーとして知られていますが、
2シーズン目を迎えた
FCポルトでのプレーの中で、
少々気になる面も目に付きました。
1シーズン目こそ、
特に相性の良かったサンタクララ戦で魅せた
エラシコの動画が世界中に拡散して
話題になるなど、
ストロングポイントであるドリブルを
存分に発揮していた時期もありましたが、
新型コロナ禍による
長期のチーム練習参加拒否の後は
なかなかそのパフォーマンスを
発揮出来ずにいます。
FCポルトのチーム練習復帰後に、
クラブがSNSで中島翔哉選手と
マリ代表のマレガ選手とのマッチアップの
動画を投稿したことがありました。
タイトルは、Nakajimaは元気に
トレーニングに参加している、
といったニュアンスのものでしたが、
動画の内容はマレガ選手に圧倒され、
タッチライン際でラインの外に追いやられる
ものだったと記憶しています。
サポーターの反応は復帰したNakajimaに
安堵、応援するものから、
(移籍金が)高かったんだから
もっとやらなければならない、
という辛辣なコメントまで様々でした。
セルジオ・コンセイソン監督は
中島翔哉選手をトップ下で起用することが増え、
そこで高評価を得ることも多かった。
サイドで180度に限定されるよりも、
縦横360度自由が効く中央の方が
彼のプレースタイルに
フィットしたのかもしれません。
ただ、評価を得たのは
マレガ選手へのスルーパスや
ブラジル人FW
エヴァニウソン選手へのラストパスなどで、
ドリブルでの違いを
見せつけたからではなかった。
本領を発揮すべきドリブルでは
相手に引っかかり、
身体をぶつけられて止められることも多かった。
長期の練習参加拒否の影響だったのか、
それとも他の要素も微妙に絡み始めたのか、
現時点では分かりません。
かつて、ドリブルが最大の武器だった
前園真聖氏はアトランタオリンピック以降、
本人も認めているように、
そのストロングポイントが影を潜め、
プレースタイルが最後まで曖昧なまま
引退を余儀なくされてしまった。
左ウィンガーとしてブラジル人をも唸らせた
三浦和良選手は帰国後も
その異次元のドリブルを
存分に披露していましたが、
30歳手前でパフォーマンス不良に陥ったのは
世間も周知の通り。
ワールドカップメンバーからも落選し、
その後クロアチアリーグに挑戦する
直前のインタビューで、
以前のようにドリブルで
相手を抜けなくなってきている分
ディフェンスの裏でボールをもらう動きが
増えてきている、
という趣旨のコメントを残していました。
どのタイプの選手もそうではありますが、
特にドリブラーは年齢とともに
そのプレースタイルを大きく変化させることを
強いられる傾向にあります。
中島翔哉選手もそのターニングポイントに
差し掛かっているのだろうか。
FCポルトは先日、
グレミオに所属するU23ブラジル代表FW
ペペを完全移籍で獲得しました。
移籍金は1500万ユーロ(約19億円)で、
契約解除金は
7000万ユーロ(約90億円)に設定。
ペペを巡っては、レアルやバイエルンなど
複数のクラブが関心を示していましたが、
FCポルトがこの争奪戦を
制した形となりました。
将来高く売れる新たな外国人選手の
有望株を模索し、手に入れたFCポルト。
2、3年前は中島翔哉選手が
その立場でしたが、残酷なことに、
今はどこで損切りが図れるのか、
見切られてしまった立場にある。
現実として、
20代後半に差し掛かった外国人選手で、
ステップアップのリーグで結果が出せず、
ローンに出された選手に
現時点での欧州での市場価値はほとんどない。
中東か中国に売却してしまおうという思惑は、
ビジネス的には自然な選択ではないでしょうか。
このまま中東に飼われたまま
時間が過ぎてしまうのか。
ドリブル以外のスタイルで輝きを放った
トップ下というポジション、
ハマった時の破壊力は抜群の
ミドルシュートという武器。
怪我の功名として、
復帰後に変化の活路を見出せるだろうか。
