ちょっと前にNHKで“インパール作戦”、“731部隊”など、

戦争の記録をまとめた番組を放送していました。

そして、つい先日、「記憶の澱」という

同じように戦争の記憶、記録を残そうとする番組を

NNNで見ました。

筆舌に尽くし難い戦争の記憶、

目を覆い、耳を塞ぎたくなるような過去の事実を、

後世に伝えなければならないという決意で

証言をしてくれた人たちの思いをつなぐことが、

生きている者の使命であると感じました。

 

このような番組を見ていると、

戦争の愚かさ、人間の愚かさ、

様々な感情が湧いてきます。

しかし、ただ愚かであったということで、

終わらせてはならないのです。

 

歴史を考える時、

一方的な見方をしないということが大切ではないでしょうか。

ある事柄を自国から見た時と他国から見た時では、

同じ事柄であっても、そこにある正義が違ってくるということを

知らなければならないと思うのです。

例えば、日本はソ連と中立条約を結んでいました。

しかし、終戦間際にソ連が一方的に破棄をして、

北方領土にソ連は侵攻してきました。

もちろん、北方領土に暮らす人達の思いを考えると、

許されないと思うのです。が、ソ連がポーランドに侵攻したことで、

アウシュビッツにいた多くのユダヤ人が救われたのも事実なのです。

日本人にとってのソ連と、ユダヤ人にとってのそれとでは

全く違う存在になってしまうのです。

これはほんの一例に過ぎませんが、歴史は多面的に考えなければ

ならないということなのではないでしょうか。

 

自国の利益を優先させたいと誰もが考えたら、

どんな世界になるのかは、想像に容易いことです。

 

http://www.ishibashi-mf.org/profile/

戦時下においても信念を持ち続けた政治家がいました

植民地支配などという馬鹿げた考えを捨て、

お互い協力した方がそれぞれの国にとってどれだけ有益なことか、

というのは、浅はかな考えだったのでしょうか。

 

現在の政府が戦争によって国を守るというような方向に

進んでいるような気がするのですが、

彼らに政権を与えた投票行動をした人達は、

いったい何を望んでいるのでしょうか。

戦争だけは繰り返さないという決意を

全ての人が持たなければならないはずなのです。

 

子供たちに色々なことを教えていますが、

それぞれの心の中に正義が育つことを願っています。

正義もまた、見方を変えれば悪になってしまうことが

あるかもしれませんが、

同じ過ちを二度と繰り返すことのない、

平和な世界が訪れる日が来ることを信じたいと思います。