こんな女に誰がした? 夫婦対決100番勝負! -116ページ目

驚きの霧島から、薩摩へ渡って、木下大サーカスを観賞したの巻き(^0^)中巻




前回までのあらすじ(^O^)/


肥後を脱藩した髭の貴婦人一家が
霧島の神宮で賽銭箱に5円玉を3枚放り込み
不届きにも7つも祈願をしたという貪欲なお話しでした



「お前さん、陽も暮れて来たし宿に入りましょう」

宿=ごはん=温泉

これしか頭に無い私の提案に亭主は黙って頷いた




そんな髭の貴婦人家一行のもとへ

一人の男が亭主に話しかけてきたのです

何故もこんなに亭主は恐縮しているのでしょう?

もしや絡まれている?!

不埒な越後屋め

この電波伝書鳩がある限り

すぐにでも十手持ちが駆けつけ

一網打尽でお縄頂戴よ




好戦的に身構えていると

越後屋は馬に乗り込み

亭主は黙ってその馬の後を追い始めた




もしや越後屋は宿屋の丁稚さんかえっ?

亭主に尋ねると「そんなもんだね」

とよそよそしく答える



しばらくすると馬が止まり

私達も馬から降りて

手荷物を運びながら建物に入った




記帳する人影がみえない

越後屋からミラクルチェンジした

宿屋の丁稚さんの案内で奥の間へ足を進める



20畳ほどの部屋に露天の温泉まで付いている

あなたぁ~音譜サプライズだったのねドキドキ

宿の予約を珍しく引き受けたのは

こんな素敵なサプライズを用意してくれていたのね


私は翌日の終業式をキャンセルさせた

跡取り息子を出し抜き

一目散に温泉に飛び込みました



命の洗濯とはよく言ったもので

初めての霧島温泉を堪能恋の矢



私の後に息子も入り終えたので

ご飯を食べにいこうよと亭主に促すと

「もう少し待ってね」

と亭主が部屋を出て行きました



戻ってきた亭主の横には

先程の宿の丁稚さんがいて

食事の部屋へ案内して下さったのですわ



部屋へ行くと

囲炉裏の周りを10名ほどの宿泊客が囲んでいて

横にはウェディングケーキのような

大きさのケーキが置かれていた



亭主が宿泊客に向かって頭を下げ

「お招き有難う御座います」

と挨拶した


亭主たらバカじゃない!

「こんばんは」で良いものを!

あきれ果てた瞬間に

「髭の貴婦人一家いらっしゃい~!」

宿泊客が一同に声を掛けてきたのです


呆気に取られながら

返礼するとシャンパンの乾杯が始まりました



「なんの演出よ~!」

横にいる亭主に小声で確認していると

にこやかに男性が近づいてきたのですわ



「Kちゃん、ようこそいらっしゃい」


・・・Kちゃん???

・・・Kちゃん?

亭主が直立不動で挨拶をした

えっ?

えっ?

え~!!


おじさま???

おじさま~Σ(゚д゚;)

私はパニックになったのですわ

ここ?おじさま?ここ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ


にこやかな笑みの白いおじさんは

ただ笑って居られた




「K、ここは先生のセカンドハウスで

ご招待を受けたんだよ」


え~!!!



・・・この宿泊客は?

「会社の上層部の方々だ」



え~!!!


悲鳴にも似た声を上げた私が

冷静さを取り戻すにはかなりの時間が必要でした


亭主め!

事前に聞いていたら心構えもあったのに
すっぴんで白いおじさまに対面しちゃったじゃない(iДi)

こんな女に誰がした!