!!!ネタバレ(?)を含みます!!!
本編金継ぎの作業でまだやっていないことを一部先行してやってます。
本編で初めてやる作業は改めて説明を入れますが、こちらでも説明をするため、ちゃんと本編で見たいという方はご覧にならない方がよろしいかと思います。
まぁ、金継ぎについて調べればいくらでも出てきますので見ていただいても問題ないかとは思いますが。
では、ご覧になる方はこのままお進みください。






























































 

















そろそろいいかな?

きっかけはある雨の日。
私は傘が嫌いです。
降ってない時邪魔だし、すぐ折れるし、さしてても濡れるし。
そんな私でも雨の日は流石に傘を持ち歩きます。
出社し、仕事をして、退社しようとしたとき気づきました。
『俺の傘がない』
皆さん経験あるかと思いますが、そう、盗まれたのです。
私が使用しているのはセブンイレブンで五百いくらかで購入したいわゆるコンビニ傘です。
その日は濡れて帰りましたが私は傘が更に嫌いになりました。

そんな事があったので、盗まれないにはどうしたらいいか?を考えました。
ツイキャスで話しながら考え、まとめた図がこちらになります。
分かりますでしょうか?
え、分からない?そんなぁ

要約すると、傘立てに立てた時、見えやすい位置にマークをつければいいじゃないか。
マークは(金継ぎの作業の練習を兼ねて)蒔絵のように、金で書けたらいいな。というものになります。
あとは盗まれないための案とか、マークの案とか、その時話したものを書いているので今見るとよくわかんないです。まじ卍

作業に入ります。

作業工程はこちら
  1.マークを掘る
  2.錆漆で埋める
  3.中塗り×3
  4.金粉を蒔く
  5.粉固め

0.マークを決める
結論から言います。
マークは電源マークにしました。
理由は会社にも持っていく傘なので、あまり変なマークにはできないのと、マークで検索してそれっぽいのが電源マークだったからです。
つまり適当です。

1.マークを掘る
蒔絵が剥がれてもマークが消えないように掘りつけてしまいます。

マークを傘の柄に書く必要があるのでマスキングテープを使いました。
マスキングテープを電源マークに切り抜き、傘の柄に貼り付け、上からマジックでなぞる事で傘の柄にマークを書く事ができます。
かなりアナログ。

マスキングテープを剥がし、塗ったマークを掘っていきます。
写真は撮り忘れました。
私はデザインナイフで頑張って掘ったのですが、あればリューターみたいな道具使った方が綺麗に早く掘れると思います。

2.錆漆で埋める
掘った溝を錆漆で埋めます。
これでマークが消えることは無くなります。
今回はマーク全面に錆漆を塗り付け、乾かしました。
乾いた錆漆を削り、やすりをかけます。



綺麗にマークが現れました
デザインナイフで掘ったせいか、線は汚いですね。

3.中塗り
黒呂色漆を3回塗ります。
塗って乾かして少し削って(整えて)また塗って...を繰り返します。


最終的には少し太めの線となってしまいましたが気にしない。
マークなんて見えりゃいいのです。
「出来る限り」綺麗に。
できなきゃ諦める。

4.金粉を蒔く
蒔くと言いますが、金粉を定着させなくてはいけません。
これまた漆を使います。
漆を塗って15分ほど乾かしたところに金粉を蒔く事で金粉が固定されます。
塗る漆は弁柄漆。
赤い漆です。これを0号筆で塗っていきます。


この上から金粉を蒔きます。
綿を使ってクルクルとつけていきます。

5.粉固め
テレピンと生漆を1:1で混ぜたものを上から塗り、拭き取ります。
金粉の間に漆が浸透し、テレピンが揮発することで、粉の間の漆が固まって固定されます。

乾いたら最後に金属の光沢を出すため、瑪瑙(メノウ)で磨けば完成となります。

割りかし綺麗に、可愛くできたのではないでしょうか?

ここのところ雨が続き、会社にも持っていきましたが、今のところ盗まれておりません。

このまま盗まれないことを祈ります。