沖縄タイムス・コラム[大弦小弦](2008.12.05)
「蟹工する」「まるで蟹工だあ」とは、非正規雇用の若者が労働条件の厳しさを嘆く時に使う言葉だという。小林多喜二の「蟹工船」から広がり、今年の新語・流行語にも選ばれた▼同じく新語・流行語のトップテン入りしたのが、権限もなければ報酬もない「名ばかり管理職」。景気悪化のスピードは速く、最近では「名ばかり正社員」が問題になっている▼年末になって非正規の契約更新を拒む「雇い止め」、契約を途中で打ち切る「派遣切り」も容赦ない。通ずるのは格差社会。これが今の時代を語る言葉なのだろうか▼都道府県間の人口移動報告を見ると、県内からの転出で顕著なのが愛知県だ。自動車産業への出稼ぎとされる。その東海地域で雇用情勢が急速に悪化、非正規削減の動きが進む▼愛知県にある個人加盟の労働組合が実施した「派遣切りホットライン」では、相談者の三割近くが沖縄出身だったというから深刻。サブプライムローンに端を発した問題は、近い将来、県内の失業率悪化という形で目に見えるものになるかもしれない▼連合総研の調査では、働く人の四人に一人が失業の不安を感じている。日本のリーダーたちが「格差の何が悪い」と言っているうちに、正社員にもリストラの波が押し寄せる。雇用不安がリアルに膨らむ年の瀬だ。
「あたしもう、アベしちゃおうかなぁ」レベルですな。。。ヾ(^_^;
ところで、沖縄に住んでて「雪の降る北の海で蟹を獲る」労働の苛酷さを連想できる人が何人いるのでせうか?