0909 緩衝材
Tさんから使用しなくなった膳をいただきました。
最後に使用されたのは昭和十年のようです。
その証拠にお膳を包んだ古新聞が物語っています。
なんと75年前の東京日日新聞と信濃毎日新聞です。
昔から包み紙は時として
思いがけない発見があります。
有名な話ですが、
19世紀日本から輸出した
陶磁器の緩衝材に使用された紙が
フランスの画商や画家たちに
衝撃を与えた歴史がありました。
その時使用された緩衝材は
北斎漫画をはじめとする
浮世絵版画が
使用されていたんですね。
今から思うと、
非常識でもったいないことです。
新しい画風を模索していた
印象派などの芸術家にとって、
日本人の美意識や着眼点が
目から鱗のごとく
心に響いたんでしょう。
その頃の浮世絵は、現在で言う
雑誌、チラシ、ポスターなどの印刷物です。
一度見たら捨てられるものだったわけです。
この新聞に浮世絵ほどの価値が
あるとは思いませんが、
古新聞も75年の年月を経ると
随分趣があります。
大きな記事に目をやると
「す発爆大山間浅 雲妖う匍を天」
読みづらいと思ったら、
横組の文は右から読む時代だったのですね(笑)。
昭和10年にも噴火があったようです。
「流線型の考案者
ニッポンの経師屋さん
自動車王から感謝状」
なんて記事も読みたくなるでしょ?!
面白いものをいただきました。


