第一三共・11年度決算についての記事です。
国内オルメサルタン 単剤売上減少 配合剤急伸
第一三共は5月11日に2012年3月期(11年度)決算を発表した。
国内医療用薬売上では、オルメサルタン 単剤と配合剤合わせて1100億円を計画していたが、単剤は減少、配合剤レザルタスは約2.9倍増と急伸したものの計画には届かず、計944億円にとどまった。単剤の減少は配合剤が好まれたことが背景にあるとみられる。12年度は計1000億円を目指す。
国内医療用薬(日本カンパニー)売上高は、消炎鎮痛薬ロキソニンやレザルタス、新製品の認知症薬メマリー、PPI(消化性潰瘍薬)ネキシウム、ジェネリックなどの第一三共エスファ製品99億円などが寄与したものの、オルメサルタンの減少や導入元への販売移管品などの影響で1.5%減の4098億円となった。
海外も加えた連結業績全体では、ランバクシー社の寄与、オルメサルタン、ロキソニン、急性冠症候群に用いるエフィエントの伸長があったものの、309億円の円高の悪影響、特許切れに伴う抗菌剤レボフロキサシンの輸出7割減で3.0%の減収。利益面では、販管費の増や、ランバクシーと米国司法省との案件解決に向けた引当金繰り入れ399億円を計上したことで、 85.2%の減益となった。
12年度 ネキシウム290億円、メマリー260億円の売上を計画
12年度業績予想は、6%台半ばの薬価改定の影響を受けるものの、オルメサルタンの日欧での伸長、日本でのネキシウム、メマリーの売上拡大、7月開始予定のジャパンワクチン社の売上寄与も見込み、増収増益を見込む。国内ではネキシウムは7.4倍増の290億円、メマリーは2.6倍増の260億円を計画。国内医療用薬売上高は9.8%増の4500億円と予想した。
通期連結業績
11年度実績(前年同期比)/12年度通期予想(前年同期比)の順です。
●売上高
9386億7700万円(3.0%減)/9800億円(4.4%増)
●営業利益
982億0200万円(19.6%減)/1000億円 (1.8%増)
●経常利益
762億1700万円(42.2%減)/1000億円 (31.2%増)
●純利益
103億8300万円(85.2%減)/500億円 (381.6%増)
主要製品売上高
11年度実績(10年実績)12年度通期予想の順です。
[単位は億円]
<グローバル製品売上高>
オルメサルタン 2497(2415)2370
レボフロキサシン 524(691)490
プラバスタチン 392(449)320
プラスグレル 109(52)非開示
<国内売上高>
オルメテック 809(823)810
レザルタス 135(47)190
カルブロック 124(140)130
ロキソニン 610(542)620
クラビット 363(324)370
メバロチン 331(381)260
アーチスト 245(237)210
オムニパーク 235(250)180
ユリーフ 110(101)110
イナビル 107(66)100
ワクチン類 212(178)非開示
ネキシウム 39(-)290
メマリー 98(-)260
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<出典:ミクスonline 2012/05/14>
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/42538/Default.aspx
★第一三共 決算短信・説明会資料★
http://www.daiichisankyo.co.jp/ir/data/settlement/year/2011.html