翌朝田町駅で待ち合わせて早速労働基準監督署へと向かう。
自宅の通話記録から、私が労働基準監督署へ相談した日もわかっている。
第三者の通報とはいえ記録は残っているので話は通じるだろうと二人で向かう。
記録は残っており、
電話で相談を受けてくれた方も一緒に受け付けてくれた。
今回は6月分の給料が未払いだということで、
即捜査に入ることは決定はしたのだが...
電話で話していた時とはずいぶん様子が異なった。
電話だと第三者だからと言われたが、
今度は本人が行ってもすぐに捜査に行ってくれるわけではなさそうだ。
何より退職している(つもり?)なので、
立ち入った時に残業していれば確固たる証拠になるが、
今立ち入り捜査をしても残業の証拠の立証ができるかどうかと言われた。
電話で話した時は働いた時間がめもってあれば大丈夫と言われたが、
それだけでは不十分と言われる。
自己記録ではなく毎日の業務報告であれば問題は無かったのだが、
メモだけでは証拠として乏しい。
ブラック企業にはタイムカードもない。
労働時間の管理は会社側にあるので、
勤怠記録を提出できない会社については、
そのことについて指導は行われるが、
従業員が指導以前に残業していた証拠にはならない。
ビルの入館管理もシステムで管理されているわけではない。
他社のビルにたまに行く時に入館名簿に記載はあってもそれが深夜だったかは定かではない。
それから証拠探しが始まったが、
娘は後先考えずに社長とのやり取りのLINEを削除していて、
有力な証拠を一つ消してしまっていた。
GMAILでの業務報告記録。
Yahooメールでの記録。
パソコンのログ。
携帯の通話記録。
この通話記録が曲者だった。
TVドラマでは着信記録もあるような気がしたが、
実際には着信記録はないようで、発信記録しかのこらないと、
ドコモには言われる。
社長からの着信がわかれば、その時間に仕事を命令したことが証拠の一つになるはずが、
提出できない。
捜査権があるなら捜査できるとおもっていたが、
そこまではできないのかしないのか無理だと言われた。
それでも、通話記録の中には深夜の電話も数多くあり、
通話先も記録されており証拠の一つにはなるだろう。
今は便利な世の中で定期の電車の時刻も記録が残っていた。
とはいっても件数の制限もあって6月からの物しかなかったが...
同じように残業手当の請求をしようと考えているなら、
証拠を残すことを忘れずにしてもらいたい。
あとはTwitterのつぶやき。
TwitterやLINEは時刻の訂正ができないので、
時間の証拠には有効なようだ。
これも捜査してもらえないようだが、
仕事をしていた職場のWifiのログが取れれば、会社にいたことが証明できるはずだが、
労働基準監督署の捜査では無理なようだった。
電話相談の時にも思ったが、
結局のところ堂々基準監督署は正義の味方でも
労働者の味方でもない。
警察の様に捜査権があっても、
科捜研がTVで必死に証拠集めをしてくれるように、
証拠を集めてくれるわけではなさそうだ。
本来会社が提出すべき事柄の提出は要求できて
労働時間の管理をしていなければ指導はできるが
証拠にはならない。
そもそもメモの勤務時間を残業と判断する証拠が必要でそれを会社が認めなければ残業手当は支払われない。
メモから残業しているのは推察できるが、
何時間残業しているのかわからないと言われ、
とりあえず残業代の請求書と未払い賃金の請求を行う事になった。
請求書到着後7日以内に支払われないと労基署に行くことも明記して
請求書を送ることになった。
多分支払われないだろうから、その後労基署へ委ねることになった。