急にうめき声をあげた。苦しそうにしている。
よく見ると、桜の周りには、カラフルな式神が舞っていた。
そして、ドアが開き、誰かが入ってきた。母さんだ。どうやら式神を操っていたのは母さんのようだ。桜が苦しんでいるまま、母さんが話しだした。
「私が陰陽師だってことは、ニップ先生から聞いたようね。蓮、楓、あなたたちが……。」
母さんが黙りこんだ。それと同時に、桜は苦しみから解放され、倒れた。
すると、ドアの前に立っていた母さんが倒れ、後ろには誰かが立っていた。それは花子だった。
俺は思いだした。花子は桜の妹、つまり妖。妖術で母さんを気絶させたようだ。そして、花子は不敵な笑みを浮かべ、俺と楓に近づき、こう言った。
つづく