昨日の話の続き。

師から教わった一番大切なことは、「最後まで仕上げてみる」ということです。

例えば、製作途中に塗装が思ったようにならなかったり、残ったパーツを仮組してみて、このまま作っても良くはならなそうだと思った場合でも、最後までパーツを装着して、完成に持ち込むことを教わりました。

 

それ以上のことは仰らず、よく「何かを感じて欲しい」と我々に自分で考えるようにいつも仕向けられていました。でも、完成したものをお見せすると「よく頑張ったね」「良いじゃないの」と白い歯を見せて楽しそうにされていました。

 

今思うと、最後まで仕上げると、自分が気にしていたところはそこまで大きな問題ではなく、それよりも抑える点があることや、ダメだと思ったキットも意外やよく考えられていて、原型師やメーカーのキットに対する愛情に触れることができたのだと思います。それを口頭で説明するのではなく、「自分で行動して分かってね」という姿勢は、一見体育会系のようで、実際の所はずいぶん進んだ教え方だったのだなぁ~とこの歳にして感じます。

 

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