いつもご覧頂きありがとうございます。
Seaweed Engineering Nori'sブログです❗️


お隣の靴職人、ホームベースさん家の除雪機の跡が(笑)
入り口確保ありがとうございます❗️


昨日めちゃくちゃ風強かったッス。
冬よ。もう…そろそろ終わりにしないか(笑)



最近は先進国として世界に遅れを取っている感のある日本ですが、

ベアリングの精度は高いス。





先っぽの小さい方のギヤが1速。
もう片方が2速。
メインシャフト側です。





コレをドッキング❗️
手で入ります。




で、ボールベアリングの受け。
これに先程のボールベアリングを挿入。
軽圧入です。



したっけメインシャフトとボールベアリングをドッキングさ。

ボールベアリングの穴がシャフトより少〜し小さいので、グッグッと圧入されて行きます。



これでボールベアリングサイド、つまりはキックカバー側が完成です。



テキトーこくと緩む事があるロックナット。
ロックタイト等の緩み止めも使いつつ、ロックタブは必ず新品を使いまして、ちゃんとタブを起こします。

コジるようにしてしまうと、ボールベアリングのメタルシールをヘコませちゃうので注意。

3ヶ所全部のタブ起こしてるのをたまーに見ますが、

1ヶ所で良いっしょ。





そしたら3rdギヤのブッシュを交換。
後期はブッシュタイプではなく一体モノにアップデートされてます。

ココが前期4速ミッションの脆弱な部分であります。
3速でギヤ抜け、3速入りづらい、まずはココから症状が出る事が多いです。



で、例によってこのままではメインシャフトは入りません。



メインドライブギヤブッシュのように長さが無いためにリーマーを真っ直ぐ通し辛く、今回は旋盤で仕上げました。

よぉーく芯出して〜
コレ曲がったら荷物まとめて田舎に帰るやつです。




そうするとスポッと入りまして、スペーサーからのリテーニングリングでパチンと固定する仕組みッス。

ちょっと待った❗️





ケースに収めてからでないとダメです。
3速のギヤは大きいので、先にケースに入れとかないと入らなくなってしまいます。

という事は、まず3rdギヤ、スペーサー、リテーニングリング、そんで3速と4速の間に入るシフトクラッチ(ドックギヤ)の順に並べておいて、メインシャフトを通す、と。

で、リテーニングリングがパチリとハマればオッケーっす。

メインシャフト側のシフトクラッチ(ドックギヤ)には向きがあるので注意❗️

純正タイプには"High"の刻印がサイドにありまして、こちら側が外、メインドライブギヤと呼ばれる4速トップギヤの方向です。
刻印無いやつはよーく考えると向きが判明します(笑)

バラす時もそうなのですが、ココのリテーニングリングをサッと脱着出来るかどうか、その辺に熟練度が出ますぞ❗️




3rdギヤを確実に取り付けたら、またプレスで押してボールベアリングの受けをミッションケースに挿入致します。

シフトクラッチ(ドックギヤ)が引っ掛からないように細心の注意を。



左から1速。
3速のギヤのガタや矢印方向のスラストを入念にチェック❗️

3rdギヤのブッシュはPress fit、つまり圧入。
動いたらいけません。
ギヤのエンドプレイは0〜0.017インチ。
ゼロって…(笑)

ブッシュとシャフトのクリアランスは0.001〜0.002インチです。

2/1000インチって事は約5/100ミリ…
ココがピストンクリアランスと同じくらいって事は、ブッシュの仕上げとしては結構タイトに仕上げないといけないよ、という事っス。
こんなんリーマー通して「あっ、ちょっと削り過ぎたかな」、「ホーンも通そう」みたいな事やってたら、

ガバガバ確定。

だから後期になるとブッシュを使わないように仕様変更されるワケで、メーカー的にも、

「ココって減るよねぇ…」

みたいなのが40年くらいかけて分かって来た、と(笑)

今回はオーバーホールという事でブッシュ交換&合わせ、というのをしましたが、ギヤの状態的にオール交換❗️みたいな事になった時には、全部後期のギヤ仕様に変えちゃうのも手です。
ちなみに1速&2速も寸法違うので3rdだけ、ってのは無理っす。


という感じでメインシャフト側、オッケー‼️