どうでもいいことですが | Nae Wind, Nae Gowf !

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リンクスバカ一代、seatakuのゴルフ日記です。
日本人コミュニティーを越えてイギリス人と闘うゴルフを細々と綴っています。
禍福は糾える縄の如し。ゴルフがあるから辛いことも耐えられます。

新アイアン、2日連続、現場に引っ張り出しました。

プロや試打職人(笑)の試打レビューは日本だけでなくアメリカやイギリスもたくさんネットに出ているのですが、ミッド・ハンディキャッパー(こちらでは8から15ぐらいまでを指します)のレビューはほとんどありません。

 

こちらでは、i230のターゲットはシングルかシングルに近いプレーヤー用で、ミッド・ハンディキャッパーが使えるのはi525/530がせいぜい、推奨はGシリーズですので、僕でも本当に使えるのかレポートしていきたいと思います。

 

僕がeBayで買ったのは、こちらでは売りづらい6鉄からのセット。こちらでは4鉄からそろっているのが人気で、6鉄以下からのセットだと安くなります。逆に僕は5鉄はいらなかったのですが絶対条件だったのがUWが入っていること。シャフトはこれまた絶対条件だったDG105のR300。日本ではオプション設定がありませんが、こちらの設定ではDGはノーマル、120、105の設定があって、人気の一つだと思います。ただR300は出物が少ないです。ライは調整すればいいと割り切って探していたところ、黒ライ以外ではドンピシャの個体で、バックフェースに溶材のようなものがかかったのか、塗装剥がれ(写真のUを診てもらえればわかります)があるのが安く出たので、eBayのクーポン使ってさらにおやすくゲットしました。


安かったもう一つの理由が、僕も気づいていなかったのですがノーマルではなくパワースペックというロフトを立てたセッティングだったからです。アメリカ・イギリスでは、日本には設定がないパワースペック(ロフトを立てたバージョン)とレトロスペック(ロフトを寝かせたバージョン)が存在します。7鉄だと、ノーマルは33度ですがパワーは31.5度、レトロは35度となっていて、中古で出てくるのはほぼノーマルです。これを総合すると3ロフト/10ライの展開で、しかもシャフトバリエーションがありますからメーカー展開とは言えませんね。すごくないですか?

 

ロフトの設定を知っている人が少なく、ノーマルのロフトだと飛ばないとあきらめている人が多いみたいですが、カタログ設定はなくても新品購入であればカスタムでオーダー可能ですので、フィッティングでぜひ試してみてください。ちなみに日本ではオカムラゴルフさんだとパワーロフトで受けていただけるようです。

 

このクラブを購入後、ピン・ヨーロッパで黒から赤に1度フラットにライを調整しました。僕のブログに訪問記があります。これにより座りが完ぺきになり、打ちやすくなりました。アイアンとウェッジのライ角は本当に重要です。アイアンを調整せずに使っている人が多いと思いますが、自分でも適正ライを見つける方法はあります。調整は信頼できる工房さんでやってもらうのが一番ですが、自分で適正ライを確認、量販店で調整も可能だと思います。ぜひ調整してみてください。工場対応可能なピン以外は調整が容易な軟鉄を買うのがおすすめです。

 

それではレビューです。

ルックスは、マスダFMIのような絶世の美女と比べるとシュッとしてませんよ。

(マスダゴルフさんのサイトから)

(実はリシャフトして使うこと検討中です)

i230はi525と比べてコンパクトではありますが、トップラインが厚くグースが少しきついので、i525の方がクリーンに見えます。でもi230の方が懐が深く、バックフェースも悪くない。僕はこれでよかったと思います。レンジではあまり気づきませんでしたが、現場ではハンドファースト気味に構えやすくなって、i525よりも出球と方向のイメージが出やすかったです。現場での感覚は重要ですね,

 

変更の主な理由となっていた飛距離と散らばりについて、レンジではいい結果で、現場でもいい結果が出ました。i230はパワースペックということもあって、i525と距離(distance)はほとんど変わらず、しかも 縦横ともばらつき(dispersion)がタイトにコントロールされていて安定しています。現場でもi525のような一発の飛びすぎ、一発のダックフックがありませんでした。

 

ピンのアイアンらしく、直進性が素晴らしいです。球を右に左に曲げて狙っていくプレーヤーはもっと操作性のいいアイアンがあると思います。持ち球をベースに直進から自分の球が出てくる感じで、逆球が出ない安心感です。僕はドローヒッターなのですが、シャンクとかネックにあたらない限りは変に右に出る球がなく、安心感が非常に高いです。

 

ミスヒットにも強いと思います。直進性が高い≒操作性が低い≒ミスに強いということになるわけで、操作性の塊のマスダFMIは寛容性は低いですね・・・当たり前ですけど。トー・ヒールよりの寛容度はi525の方が若干高いと思いますが、i230は厚め、薄めのショットに強いと感じました。しかもi525で時折出てくる飛びすぎの不安はほぼなくなりました。バランスのせいか少しだけ重たく感じますが、振り抜き問題ないですね。これがノーマルスペックだとロフトなりに距離が落ちて球が高くなるのでしょうけど、パワースペックだったのでほとんど変わらなかったのはよかったです。

 

僕的に特筆したいのはソールの抜けが向上したことで、ソールのインタラクションがいいです。左がi525、右がi230です。サイズ感とソール幅が全く違うのがお分かりいただけると思います。

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僕はどちらかというと浅いターフが取れるタイプで、ソールの着地はあまり気になりません。i230だとソール幅が狭く、パワースペックで立てているからかもしれませんが、きれいに入ってスパッと抜けてターフが浅く取れる。手前から入ってもバウンスがズズッと滑って助けてくれて大事故にはならず、僕好みです。ただ、ハンドレイトの人やすくい打ち(スクープとかフリップと言われます)の人にはバウンスが跳ねてむつかしいかもしれませんね。

 

Pro V1での打感と打音ですが、軟鉄鍛造とはいきませんが、i230の方が音が軟鉄並みに柔らかく感じます。一方、中空だからかi525はハイブリッドのように打音が高くクリック感のある打感です。i230は芯にあたると軟鉄並みの柔らかさ、いわゆる球持ちの良さが感じられます。かといって芯を外すとよくわかる。この点ではi230の方が数段上と感じます。

 

僕はこのアイアンにDG105 R300を入れています。

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これの軟弱さがいいんですよ(笑)

 

タイトリストT100やT150ほどのシビアさはないですが、i230でもある程度クラブが振れる人でないと効果を実感することはできないと思います。ネット情報では捕まるとありますが、それほど捕まるクラブではありません。カット軌道の人にはまず合わないと思います。シャフトで見栄を張ると距離が出ないだけでなく、右にしか行かないでしょう。フレックス表示にこだわらず、いろいろ試打してもらいたいです。

 

僕はi525で突然出るぶっ飛びで悩んでいました。僕だけかもしれないのですが、飛びすぎでグリーンを大きくオーバーしてしまい、それが怖くて番手を下げるとショートしたりすることもあって、縦距離に自信が持てなくなっていました。突然のぶっ飛びがなくなり、左右の球の散らかりがまとまって、悩みが解決されたのでよかったです。

 

結論としてi230は、ミッド・ハンディキャッパーが十分使える寛容度を持ち合わせていると思います。ハンディキャップ15ぐらいまでなら十分に使えるクラブではないでしょうか。