リトル・リチャードの映画が公開されたので、手持ちのレコードを漁っていたら、17L-4の”ジェニ・ジェニ”に別ジャケットがあり、そちらの方は番号が17M-4となっていたのを見つけた。LからMへ何故?俄然ヤル気が湧き調査隊が結成された(笑)。

  

17L-4(ロンドンなのでLか?) 17M-4(モノラルなのでMか?)

 

 キング・レコードの1962年10月月報に『私たちの名前をつけて下さい・ポピュラー・レコード 17センチLP(4曲入400円)新発売』というお知らせが掲載されていた。採用命名者1名には第1回発売の全10枚をプレゼント(同じ名前が多数の場合は抽選で1名)。全応募者から抽選で10名様には、第1回発売中の1枚をプレゼント、という今の感覚だと何ともショボイ(?)規格だが、これが最初らしい。11月10日発売の10枚は、LL-1001~1004、PP-1001~1003、FF-1001&1002、YY-1001の10枚。ありゃりゃ、17-1001~1010じゃ無いのネ!しかもレーベル毎の採番、ロンドンはLL、ABCパラマウントはPP、ケーデンスはFF、キング・インターナショナルはYYの予定だったが、63年1月に統一規格のHITが始まったのでそちらを倣って17L(Lはロンドン)としたのだろう。各社レーベルも多くなっていったので管理しやすい統一規格になってゆく時期だったのだろう。 

左は10月月報、12月号は持ってない。右は63年1月号

 応募は9月30日(当日消印有効)までとなっている。月報奥付には8/28印刷、9/5発行となっている。締め切ってすぐ審査に入り決定後即プレス&ジャケット印刷、と結構タイトなスケジュールだったのが分かる。

 LL-1004のリトル・リチャード”ジェニ・ジェニ”は、「ジェニ・ジェニ」「のっぽのサリー」「愛しておくれ」「リップ・イット・アップ」となっているが、実際に発売された17L-4は「ジェニ・ジェニ」「愛しておくれ」「ルシヤ」「カンサス・シティー」と変更されている。PP-1001のレイ・チャールズ”愛さずにはいられない”は、「愛さずにはいられない」「旅立てジャック」「すっからかんロック」「アット・ザ・クラブ」の予定が、「愛さずにはいられない」「旅立てジャック」「ぼくは自由」「すっからかんロック」に変更されており、番号も17P-5となっている。他も微調整がかかっており、予定通りの曲目だったのは、3枚のみ。

 

 当初17(次いでレーベル表記)だったが、7月号の新譜からは17-36(リトル・エヴァ)の様にレーベル表記が消えている。しかし、17M-96のヴェルヴェッツはモニュメントなのでMなのか?後期プレスと思われるリトル・リチャードの”ジェニ・ジェニ”は17M-4になっている。またカスタム・ジャケットのアニマルズも17M-103になっており、これはレーベルというよりモノラル盤のMなのか?と混乱してしまう。

   17Mはモニュメント?なのか、モノラルなのか・・・・・。

 

 17M-103のアニマルズ

 

 後半は、カスタム・ジャケットになったが、統一スリーブにも変化が見られた。当初は社内管理番号(?)X-134の記載があるレーベル記載タイプだったが、契約レーベルの変化に対応して、X-142のタイプに変更された。

   X-134タイプ

 

   X-142タイプ

 

 また17M-4のリトル・リチャード盤はHIT規格で使用のピンク地X-140のスリーブに入っているが、これはシングル用なので”45”r.p.mとの表記に違和感が・・・。

後半はカスタム・ジャケットが多くなり、スリーブ使ってなかったので、品切れしてしまい、後期プレスのこれはシングル用の流用か?

 なかなか奥深いシリーズですが、誰も興味ナイよねぇ~~~(笑)