日本でも有名なブルース・マン、ロック・アーティストの尊敬も厚く、共演も多いB.B. キング。日本の雑誌レコード・コレクターズやブルース&ソウル・レコーズでも何回も特集を組んできた。しかし、どの特集をみても、日本でのシングル盤の発売状況の詳細に触れたものはないことに気づいた。一体何枚発売されていたのだろう?

 手元には数枚のシングルしかないが、月報や毎月の各社の発売レコードをまとめたレコード・マンスリーをあたって抜き出してみようと思い立った(アホですなぁ~)

 

 日本で最初に発売されたのは、キング・レコードのセブンシーズ・レーベルでのKent原盤「ロック・ミー・ベビー」(Rock Me Baby )で発売は64年7月、HIT-1083。Modern/Crown/Kentの録音はビクターやP-VineからLPやCDで多く発売されたが、シングルは(恐らく)この1枚!その後、B.B.は62年にABCパラマウントに移り、ブルース人気で作られた傘下のBlueswayに移籍。その後ABCへ戻り、レーベル自体がABC/ダンヒルと変わり、その後はMCA~ユニバーサルと名称が変更された。

 最初のKent時代と同じキング・レコードがABCパラマウントを持っていたので2枚目のシングルも約4年の間をおいたが、キングから出された。その後、海外の発売が1本化されダンヒルを持っていた東芝音工からプローブというレーベルで発売されることになった。その後、レーベルは日本コロムビア~ビクター音楽産業と移ったが、シングルの発売はなかった。

 いちばんヒットしたのは、キング時代の「スリル・イズ・ゴーン」。69年にNMM誌がブルースの特集を組み日本盤ブルースのアルバム発売も活発になり、B.B.ファンも多くできたと思われるが、75年の来日記念盤が最後となり、その後ブルース・ブームも去り、巷の黒人音楽はディスコ一色となり、シングル盤は発売されなくなった。(P-Vineの企画で付録シングルとかはあったのかも知れない・・・・)

 

HIT-1083(64.7)ロック・ミー・ベビー/アイ・キャント・ルーズ

 

  セブン・シーズのKENT原盤

 

HIT-1563(68.11)B.B. ジョーンズ/お前のせい

HIT-1641(69.6)アイ・シング・ザ・ブルース/フレンズ

HIT-1659(69.8)ジャスト・ア・リトル・ラブ/プリーズ・アクセプト・マイ・ラブ

HIT-1690(69.11)アイ・ウォント・ユー・ソー・バッド/ゲット・オフ・マイ・バック・ウーマン

HIT-1718(70.3)スリル・イズ・ゴーン/ユア・ミーン

  ブルーズウェイ

 

HIT-1767(70.6)ソー・エクサイテド/コンフェッシン・ザ・ブルース

HIT-1799(70.9)ハミング・バード/キー・トゥ・マイ・キングダム

HIT-1837(71.1)チェインズ・アンド・シングス/キング・スペシャル(来日記念盤)

  abc

HIT-1911(71.8)ヘルプ・ザ・プーア/ルシーズ・グラニー

HIT-1938(71.11)ゲットー・ウーマン/七分間(セヴン・ミニッツ)

abc/ダンヒルの発売権が東芝EMIに移ったのでキング発売はここで終了。(続く)