4R盤はいつ頃始まったのか? 

 唯一の資料本(?)と呼べるのは、『円盤のレコブックseries:黒ダイヤ人別帳 東芝選鉱場』(2019年10月発行?奥付無いし!)・・・には何の記載もない。どころかレコード資料本の基本、番号歌手名曲名の記載も無いという不思議なもの。同じ著者の『レコードと暮らし』(夏葉社2015年刊)も同様にジャケ写のみで、後書き?(送り溝)に何かしら御託がダラダラと書き連ねてあるが、「生活・暮らし」の一部分を区切った『レコードと暮らし』のネタは娯楽というよりは一般人の生活の一コマというスナップ写真の比重のほうが大きいと思われるのでまあ良しとするが、芸能人モドキのスターを夢見た人々の行いは一般人のスナップというよりは、芸能人を目指した(結果挫折・・)人なので記録という意味でも最低の情報は残しておいてほしかった。2冊目のキング編では、(15ページに)レコード番号の違いの疑問を呈しているが、『みなさんにはマジでどうでもいいことです。』と購買層はそんなことドーデもいい奴扱い。少し違和感を覚え、3冊目は購入見合わせました(笑)。出し惜しみはイケマセン。3冊目で改心していたらゴメンねぇ~ゴメンねぇ~(笑)。それにしても、この本のターゲット層は何処を想定してるのかな?(単なる独りよがり、情報出し惜しみの性格悪いコレクターにしか見えませんが・・・)

それは、本稿とは関係ないのでこれ以上突っ込まないけど(笑)。

 

 当方所持の最古の4R盤は、4R-11の日本能率協会関連と思しき1枚。いわゆるPMは判読不能の記号のような物。幸い東芝・邦盤レコード傑作選のスリーブに入っていたので、その7枚の記載のうち一番遅い番号JP-5012、5013が発売になってしばらく経ってからと判断した。5011、12、13は1958年9月月報記載でそれぞれ7月臨発、8月臨発8月臨発となっているので4R-11は58年か59年の発売。規格自体の開始は58年末か59年初頭ではないだろうか?

  

ちなみに、初期はモノラルなので4R、ステレオ音源になって4Rs

 

 4RSは¥700時代まで続いているが、¥600でPM:0-4(80年4月プレス)の盤に「N4R-5036」というのがあったり、価格未記載の企画物・販促物、PM:2-6(82年6月プレス)に「SA4R-9088」という謎の規格があったりしてその全容解明は難航を極める。コンパクトには「3ERs-227」「SA3E-9017」という採番もあるので、シングル「4」、コンパクト「3」と判断できるのだが・・・。

規格記号が色々で迷路状態・・・・

 

 他にも、こういった企画物委託盤には、東洋紡ダイヤモンド毛糸50周年記念の景品(1972年?)のシングル盤「DIA-50」(これは通常盤の出し直しで5枚?他にDIA-500のLPもあり)という独自採番物。

  

DIA-50はTP-2703と同じ、渚ゆう子のDIA-54まで5枚あるようだ

 

 英語教育の会社研究社の教材素材(2枚組で¥800と価格表記があるので販売用の商材?)これは68年のプレスなのに、懐かしいいわゆるビニ・ジャケ仕様の変わり種(でもないか・・)。アメリカ口語教本(入門用レコード)の方は、RE-4/RE-5の採番。他にも(初級用レコード)もあり、ER-15/ER-16(RE、ERは間違いではありません)。第1部Presentation とあるので幾種類もあるだろう。PMは8A、8G、8Hとあるので68年の物と判断できる。委託盤と言っても採番のバリエーションは多そうだ。

  

RE-4/RE-5 2枚組で、所謂”ビニ・ジャケ”仕様

 

 また、LPもありました。エバークリーン・マークが付いた赤盤。PM:8Fなので68年6月プレス。LRS-110『万葉集による 交声曲〈杜〉 黛敏郎作曲』というもの。国土緑化推進委員会制作で、A面は「LPRS-401 1S  10」、B面は「LPRS-402 1S 6」とある。使用音源が他社のもの(A面NHK、B面ビクター)だったりするところがビミョーだ(笑)。

  

 暗くて分かりにくいが赤盤

シングルは”4”、コンパクトは”3”、そうすると25cm盤”2”でLPは”1”かと思ったが、1とIは紛らわしいので”L”?、25cm委託盤は未確認で確かめられない。

 

もともと市販~ヒットを狙ったものでは無い(物がほとんど)ので作りっ放しの無法地帯。会社にも記録は残っていない・・・だろうなぁ~。残念!(がる人も居ないか・・・笑)