先日観終わったドラマの感想です。
ある日~真実のベール
☆あらすじ☆
平凡な大学生ヒョンス (キム・スヒョン)は偶然美大生のホン・グクファ(ファン・セオン)と出会い互いに惹かれ合い、酔って一夜を共に過ごす。翌朝目が覚めると、横には血だらけのグクファの遺体が…。
たまたま警察署に来ていた弁護士のシン・ジュンハン(チャ・スンウォン)は殺人事件の容疑者となったヒョンスを見かけ、事件の弁護を引き受けることにする。現場には多数のヒョンスが犯人であるという証拠が残されており、絶望的な状況の中、ジュンハンは無罪立証のため孤軍奮闘するが…。
(KNTVより)
2021年の韓国ドラマ。
本作は2008年のBBCドラマ『Criminal Justice』のリメイクだそうです。
キム・スヒョンさんとチャ・スンウォンさんがメインで裁判もの、しかも全8話という短さだったのでこれは観るしかないということで視聴しました!
主人公が事件に巻き込まれた第1話のあらすじは…
大学生のヒョンスは友人に誘われたパーティーに参加するため、父親の個人タクシーをこっそり借りて出かける。道に迷い、さまよっていたヒョンスの車に乗り込んできた女性。回送中だと言っても聞き入れてもらえず、ヒョンスはしかたなく車を走らせることに。
その後、意気投合した2人は女性の家で一緒に酒を飲みいい雰囲気になるが、深夜に目覚めて帰ろうとしたヒョンスが目にしたのは…
(KNTV各話あらすじより)
状況証拠が揃いすぎている中で、犯人と決めつけられて起訴され泥沼に嵌っていく主人公を見ているのがしんどくなるドラマでした
そしてキム・スヒョンさんの演技がまた凄い!!見てる人に感情移入させる芝居っていうんですかね…上手い役者さんだなと改めて思いました。まるで自分が追い詰められているような胃がキリキリする感じで観てしまいましたもの。
まず、ワンナイトした女性が死んでいるのを発見してからの狼狽ぶりとか、警察署に連行される過程での挙動不審さとか。
本人は自分が犯人にされないかと必死なんだけど、知らない人が見たら絶対コイツ犯人だろって思ってしまうだろうな~っていうのがまた怖いところで
でも平凡な大学生が悲惨な事件に遭遇したら実際そんなもんだろうし、疑わしい行動だとか間違った行動だとか責められるのは可哀想ってもんですよね。
刑事も検事もはなからヒョンスが犯人と決めてかかっていて有罪ありきでろくに捜査もしないし
一度決めた路線から逸れないように事件を進めていくっていうのが…
これはまさしく『それでもボクはやってない』じゃん
どれだけ無実を主張しても一切聞き入れてもらえなくて、そのせいで自分だけじゃなく家族まで世間から犯罪者扱いされるのは辛過ぎる。
そんな中でも、無実を信じてヒョンスを励ましながら懸命に真相を突き止めようとするシン・ジュンハン弁護士の存在がこのドラマの救いでした
チャ・スンウォンさんなので、またクセの強めな役ではありましたが(笑)
でも本当に良い弁護士さんでした
それと、ジュンハンと共同弁護することになるローファームの新人弁護士役は『悪魔がお前の名前を呼ぶ時』で歌姫だったイ・ソルさんでした。フレッシュで一生懸命なキャラクターで良かったです!
また、拘置所のドンであるト・ジテ兄貴(キム・ソンギュ)がカッコ良かった
札付きのワルで刑務官をも牛耳っている男なんですが、チンピラに目を付けられてリンチを受けていたヒョンスの手助けをしてくれるんですよね。なんでそこまで気遣ってくれたのか…理由が知りたいところではありましたが。(昔の自分に似てるから?)
っていうか、拘置所の管理ずさん過ぎるだろってツッコミを入れたくなりました
無法地帯じゃねえか…
ちょっとは『賢い監房生活(刑務所のルールブック)』を見習ってほしい(笑)
最後の最後までどう着地するか分からない中でグイグイと引き込まれて一気見してしまいました。
苦しみを経てヒョンスの内面が変化していく様子も見どころかなと思います。
犯人扱いされて身も心もズタボロに追い込まれて…全部が明らかになってもスッキリとはしない重さが後に残るドラマでした。
でも現実は全てが元通りになるわけないんですよね。
疑いが晴れたからハッピーなんていうのは嘘だし、一度毀損された名誉が簡単に回復されることもない。
キャストも良くて、いろいろと考えさせられるドラマでした。(カメオ出演にも注目!)
冤罪ものや裁判ものがお好きな方にお勧めの作品です。